眺めの会・10月上旬『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』
公開当時から気になってた。
ファーストガンダム直撃世代としては見逃せないタイトルですね。
Amazon プライムビデオで無料で見れると知りまして、うっかりチョイスしてしまいました。
ファーストガンダムのストーリーの中で浮きまくって、なぜこの話が挿入されたのか意図がわからず、 それでいて不思議な手応えが爽やかなエピソードです。
スピンオフ作品ということでテレビアニメ版を見ていない人には手を出しづらいと思います。
視聴プラットフォームは Amazon プライムビデオ。
プライム会員特典で無料で視聴できます。
年齢レーティングは全年齢です。
機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島。
2022年に公開された日本の人気アニメ機動戦士ガンダムのスピンオフ的長編アニメ映画。
監督は安彦良和。
脚本は根元歳三。
原作は矢立肇、富野由悠季。
主な声の出演者は古谷徹。
上映時間は108分で言語は日本語。
見終わった感想 ネタバレあり。
連邦とジオン、互いのいいところがちゃんと出た上で両者活躍の見せ場があり、最後は丸く収まるという時代劇的王道ストーリー。
涙あり笑いありチャンバラがあって感動あり。
「パリは燃えているか」の引用も良かったですね。
未熟な子供たちが懸命に生きる姿がおじさんの胸にはグッときました。
あの悪夢を見たらアムロだってまだ子供なんだなと改めて気づく。
ヒーローもの特有の都合のよい展開もあるけど全年齢対象だから気楽に見ましょう。
ヤギ無双(笑)。あれはいいものだ。小学校低学年にも楽しめる。
ガンダムはおじさんのものではなく子どものもの。
ガンダム直撃世代の私だってこういうところから入門したんだから。
おじさんは白目なしのブライトさんの中間管理職的な活躍を見てあげて。
テレビアニメ版とは設定が少し違うので昔の記憶と照合しながら鑑賞すると理解の妨げになるかもしれない。
ホワイトベースの乗組員はアムロの救助しか考えておらず、誰一人としてガンダムを回収するとは言わなかった。
すでにジムが実戦投入されておりガンダムの戦略的価値がなくなっているという設定なんだね。
少々寂しい気もするが、陽動作戦部隊としては適切な扱いかもしれない。
ガンダムが最高機密だったら奪って操縦したドアンをそのままにはしておけないからね。
細かい設定には文句は言わないが、連邦側の視点で話が進んでいくため、ドアンの過去がほとんど明かされないまま終わったことには不満が残る。
ドアンがどういう経緯であの島にたどり着き、子供達と暮らすようになったのか。
敵の女と過去に何かあったようだが匂わせだけで終わってしまった。
ひどい。
弾道ミサイルの発射を止めるのが目的だったことは明確だが 知りたいのはそこまでの経緯なんだよ。
サザンクロスの仲間たちは裏切り者と言ってたので軍を辞めたのではなく脱走と思われる。
私はこれまで勝手な思い込みながら、ドアンは戦争にうんざりして田舎に隠遁したのだとと想像していた。
捨てられたザクで子供たちを守るなんてかっこいいじゃん。
今回もぼんやりとそんな気分で見終わったのだけど、後から振り返ってみて疑問が湧き出る。
それではドアンは連邦の偵察隊と戦う前にジオンと戦ってミサイル発射基地を奪ったことになる。
だとしたら連邦より先にジオンが奪い返しに来るはず。
最終カードとも言えるミサイル基地と通信が途絶えて放っておくはずがないでしょう。
島の少年は秘密基地のことを知っていたし昨日今日の話ではなさそうなんだけどな?
やはりマ・クベの超極秘任務で基地に駐屯しているということか。
裏切って逃げたというのは姿を消すための隠蔽情報だとすれば辻褄は合う。
つまり残置諜者として核ミサイルを準備するのが主目的で、子供たちを助けるためにあの島で暮らしているわけではないということ。
だとすれば子供達とドアンの暮らしが色褪せる。
そんなドアンが見たかったんじゃないんだな。
どっか大事なセリフをきき落としたか。
ククルス・ドアンの名前がタイトルにも入っているんだから胸の内をもうちょっとオープンにしてほしかった。
釈然としないから勝手な想像で隙間を埋めることにする。
戦争にうんざりして辞意を表明したところ、マ・クベに慰留されて戦闘の少ない 秘密基地の防衛任務を提案された。
そこで島の子どもたちと知り合った後、基地の正体を知って裏切った。
そこに連邦軍の調査部隊が来て交戦となり 相打ちでドアンだけが生き残った。
ということでよろしいか?