ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

衣替えには失敗したが病院受診は完了

寒いです。
少し暖かい日が続いたので冬物ではもう暑いだろうと衣替えしました。
毛布のシーツは普通の敷きパッドに、長袖はフリースからワッフル地に。
そしたら少し寒くなった上に周囲の人たちの温かいセンサーが発動して窓が全開になりました。
寒いよー。
それで昨日は震えが止まらず頭痛までしていたので寝てました。
うっかり熱を出して今日の病院受診に引っかかったらまずいので。
たとえ微熱といえども病院のエントランスで検温に引っかかったら追い返されちゃいますからね。
どうしても調子を崩すわけにはいかん。
なかば白目を剥きながらヒストリエの感想文を最終チェックしてエントリーして力尽きました。

今朝の自主検温は無事セーフ。
昼ご飯のとんかつを食べたら慌ただしく準備して病院にレッツゴー。
実のところ、前回の血液検査の結果が不調に終わって再発を告知されたらどうしようと気が気じゃありませんでした。
正直食べ物も喉を通らない。
世の中そんなに甘くないし、きっとダメだろうなとネガティブな考えばかりがうずまきます。
その一方で心の片隅では安全宣言を期待している。
喜怒哀楽の起伏が大変少ない私でさえこんなにグラグラきているんだから、人並みの感受性を持った人だったら精神的にもたないだろうなあ。
子供の頃の通信簿をもらいに行く時の嫌なドキドキ感を久しぶりに味わいました。
頭痛がしたのも実は精神的に弱っていたからかもしれない。
まあでも診察の順番が回ってきて名前を呼ばれたら、後は腹をくくるしかない。
事務的に話を進めまして、遺伝子検査の結果を聞いたところ、今回の結果はセーフ。
無事一次審査には通過しました。
今回の血液検査に引っかかったら来週電話がかかってきて薬を取りに行くことになるかと思います。
でもなんか先生の様子ではなさそうな感じ?
また一か月ドキドキするのか。
結果の数値が一定基準を超えたら呼び出しということなので、そこを超えない程度に検出されてたら来月の検査で残念賞の宣言を受けることになるかと思います。

古代ギリシャに飛んでみたい 『ヒストリエ』岩明均

無料戦略にやられた!

あの岩明均古代ギリシャが舞台の漫画を連載し始めたぞ!
そう聞いて大興奮したのはすでに10年以上前だったでしょうか?
こんなん絶対面白いの決まってるやん。
でもこれが完結するまで自分が生きていられるか自信なし。
お金もないし、物理の書籍はページがめくれないし、完結するまで心を封印することにしたのでした。

しかし、 Amazon Kindle で3巻までが無料で読める(ライブラリに置いておける)ことを知ってしまい、ついついクリックしてしまったのでした。
タダだったら読むんか~~~い。
とりあえず4巻まで読んで、あとは少しずつ読み進めます。


舞台は紀元前4世紀の古代ギリシャ
マケドニアからアレキサンダー大王が出現する時代です。
ギリシャには哲学者アリストテレスが登場するなど華やかな時代です。
主人公の名はエウメネス
ギリシャの植民都市 カルディアの有力者の子息として育った頭脳明晰な少年です。
歴史家ヘロドトスをこよなく愛する彼は家や自宅の図書室に閉じこもり書物を貪る様に読み尽くし、蓄えた教養と子供離れした洞察力で大人達と読者を唸らせます。
後にアレキサンダー大王の 書記官として歴史を綴ることになるようですが………。

読み終わった感想 ネタバレは随所に。

絵柄はいつもの岩明均です。
静かで淡々としています。
そして唐突に現れるスプラッタ。
無表情から突然残酷描写が切り替わるので怖いです。
ヒーロー物の成分は抑えめで、当時の価値観や風俗によせた世界観です。
古代らしくて荒々しい。
異民族はバルバロイと呼ばれて奴隷にされる、往々にして奴隷狩りが行われる世界です。
男はズタズタに斬り殺され、女は犯されて 、子供は奴隷にされます。
古代ギリシャに飛んでみたいなどとタイトルではほざいていましたが、完全撤回です。
こんな世界に産み落とされたら瞬殺されるわ。


舞台はヨーロッパとアジアの境目、ペルシャの西の端から始まります。
紀元前4世紀。
かつては トロイアの街があった付近。
トロイの木馬で有名な巨大な都市はすでに土の下に埋もれてしまっていますが、それを見るためにアリストテレスが訪れるのです。
そこで出会う博学の青年が主人公の エウメネス
エウメネスアリストテレスが驚くほどの読書量、そして地球が丸いことを即座に受け入れる応用力を持った謎の青年。
エウメネス、そしてアリストテレスギリシャの植民都市のカルディアに向かおうとしています。
海峡を渡ればヨーロッパ。
やがてこの地はマケドニアアレクサンドロス大王が大いなる野望をもって渡ってくるところです。
熱ッついですね、世界史ですね。
たった これだけのシーンで古代のロマンを沸き立たせるなんて最高の演出ですね。

この作品のタイトルになっている『ヒストリエ』という言葉は紀元前5世紀頃の歴史家ヘロドトスが「調査・探求」の意味のギリシャ語を普及させて「ヒストリー・歴史」の語源となった『ヒストリエ』というギリシャ語に由来しています。
ヘロドトスは紀元前5世紀頃に起きたペルシャ戦争を調査してまとめました。
世界各国を訪れて、現地の人に聞き取り調査した話をリアルかつダイナミックに著述しています。
時には神話・伝承など根拠の怪しい話を盛り込むことを恐れないスタイルは娯楽性も高く人々を魅了しました。
エウメネスが生きた時代もマケドニアペルシャが大激突します。
当然ヘロドトスの業績をトレースするように、エウメネスは世界各地を放浪しながら見聞したことを記していくのでしょう。

ヘロドトス 歴史 上 (岩波文庫)

ヘロドトス 歴史 上 (岩波文庫)


ヘロドトス、実はまだ読んでいません。
上に書いたことは完全に聞きかじり。
時間があったら読んでみようかしら。


物語はエウメネスの生い立ちを中心に進んで行きますが、要所で古代ギリシャの文化や価値観が登場人物たちによって説明されます。
ギリシャ人の暮らしぶり。
奴隷との関係。
奴隷の価値観。
ギリシャ軍やマケドニア軍の装備や戦い方。
当時人気で流通していた書物。
子供たちが学校で学ぶもの。
などなど。
作者の空想で埋めている部分も多いでしょうが、いい塩梅で物語の世界観を補強しています。

ヘロドトスオデュッセウスの逸話が引用されるところが憎いね。
アルゴ号の冒険ってギリシャ神話の話じゃない。
スキタイ人の残虐さがペルシャの建国のきっかけを作ったレピソードは司馬遷史記を読んでいるような手触りで静かな感動を覚えます。
子供の肉を親に食わせるって言えば古代中華が本家でしょ。
そして煽りの一コマで有名な「バ~~~ッカじゃねーの」のセリフがどんな経緯で発せられたか知ることに。

東洋ではちょうど戦国時代。
孫臏が馬陵の戦いで龐涓を打ち破ったあたりです。
退却する時に少しずつ竈の数を減らすことで脱走兵が相次いでいることを偽装して猛追させて陣地深くまで誘い込んだ計略があまりにも有名。
三国志孔明の逸話としても引用され、知名度は高いですね。

脱線ついでに紹介させて。
孫臏が活躍した時代の中国を舞台として、エウメネスと似たようにはっきりしない人物を主人公として激動の時代を描いた話がありました。
宮城谷昌光の猛将君。
孟嘗君が活躍したのはこの時代の少し後ですが、この小説では生まれた頃の父親の代から描くというウルトラ C で美味しい時代に食い込んでいます。

孟嘗君(1) (講談社文庫)

孟嘗君(1) (講談社文庫)

全5巻の大作ですが超お勧めの作品です。
鶏の鳴き真似で関所を破ることに成功した『鶏鳴狗盗』の人です。


話はヒストリエに戻ります。
第4巻まで読み進んで生い立ちの話が終わり、カルディアに帰ってきました。
何不自由ない暮らしから自分の出自すら分からないどん底に突き落とされる過酷さ、作者はド S ですね。
運と知略で苦境を乗り越える奇想天外さもワクワクしました。
アリストテレスの海洋生物の研究所で骨格標本コレクションがガラスの瓶の貴重さを含めて描かれていたのはウホウホです。
アリストテレスは動物を実際に解剖して分類してたのですね。
イルカが哺乳類であることも知ってたし、うなぎの正体が突き止められなくて悩んでいたというのは私も知ってます。
エウメネスキャビアを食わせてもらう場面があって、当時からキャビアが作られていたことと、保存技術が未発達で一部地域でしか流通できなかった友紹介されていました。
チョウザメには骨がないと書物から得た嘘知識を披露して実物を知る主人から訂正されているところも豆知識として面白い。
その後あんなことになるとは予想しませんでしたが。
なにはともあれ股間が無事で良かった。
末代まで復讐のチャンスを断ち切られるところだった。
続きは来月くらいに読もうかな。

ゴマ団子って美味しいよね

今日の給食はとんこつラーメンでした。
ラーメンが提供されるのはせいぜい月一回なので比較的ビッグなイベントです。
塩分控えめ、脂肪分抑えめの健康ラーメンなので一般の方には物足りないかもしれませんが、我々にとっては十分刺激的。
付け合わせのもやしのナムルも美味しかったけど、ごまだんごも美味しいですね。

ゴマ団子。
初めて食べたのは大人になってから。
ごまで包まれて, いかにもおかずの容貌をしているのに噛んだ瞬間中から甘いあんこが飛び出て驚いた記憶が今でも鮮明に思い出されます。
あまりの意外性にびっくりしてしまい、その後しばらくは苦手意識がありました。
しかしゴマ団子はそういうものだと 訓練されてしまえば、これはこれで美味しいです。

だんごの表面を覆い隠すほどのたっぷりのゴマの香ばしさとあんこの甘さのギャップが素敵です。
表面がカリカリで団子がもちもち、中心にはとろけるようなあんこ。
ゴマを噛み締め、 だんごの弾力を楽しむ都度にジワリと油がしみ出して、全く違う味と食感が口の中で融合していく様子が実に楽しい。
デザートというにはいささかヘビーですが、これをおやつに食べられるなんて最高の贅沢。

最近は冷凍のゴマ団子も侮れない品質になってきました。
誰でも簡単に手っ取り早く作れる形に進化していなければ給食で出せるはずない。
私が好きなのは中の餡が小豆のタイプ。
私は甘い方が好き。
貧乏舌と呼びたければ呼ぶが良い。

ゴマ団子はいくら簡単になったとはいえ、最大のネックは油で揚げて調理すること。
鍋と油出すのめんどい。
後片付けはもっとめんどい。
気軽におやつに出してほしいと言えるものではありません。
探せば電子レンジ調理可能なごま団子もありますけどね。
セブンイレブンの商品は冷凍で流通していて電子レンジオッケーです。
コンビニチェーンの開発力すごい。
と思って調べてみたら、すでにラインナップには無い様子。
もうちょい粘ってみたら、業務用のゴマ団子は電子レンジ可能とのこと。
ただし業務用なので数量が半端ない。

www.nihonshokken-gh.com


本格派のごま団子は黒ごまとごま油で練った、ゴマの鬼と化した団子です
通はこちらを選びます。
私はあくまで小豆餡派です。
面倒がらずに店舗で購入した方が安心だとは思いますが、気軽に出かけられない状況なら Amazon でどうぞ。


オイリーで噛み応えがあるので2個食べればお腹いっぱいでした。
セブンイレブンの商品も4個入りだったようで、カロリー的にも一人では4個までに抑えた方が良さそうです。
紹介したやつは量が多すぎるわ。
おいしいけどくれぐれも健康には気をつけて。

重い腰を上げて始めた NISA の途中経過

この1年を生きていくための楽しみとして、 今年からつみたて NISA を始めたのでした。
毎日上がったり下がったりするのを見ていれば少しは楽しくなることでしょう。
と軽い気持ちで始めた NISA の途中経過です。
以前に話題に出したこともあるので定期的に記録しておくことにします。

yasushiito.hatenablog.com


結果で言うと、現時点で+3%くらいです。
米国と日本のインデックスが中心です。
幅広く買って、それぞれの成績を眺めて楽しんでいます。
一時期マイナスに傾いて顔が青くなったこともありましたが、その辺はさすがプロ、ほとんどプラスで過ごしています。
素人がその場の気分でゴニョゴニョするよりよっぽど手堅い。

当然リスクもあって、自分が死ぬ直前に急落したらマイナスで終わることになりますが、 元本割れであってゼロになるわけではないないからなあ。
無雑作に自分で使ってしまうよりは増えてるとも考えられます。
これを読んで始めようと思う方もなかなかいないと思いますが、念のためリスクがあることをお伝えしておきます。

毎日増減をチェックするような性質のものではないと分かってはいますが、今日のニュースの内容と照らし合わせて見るとなかなかに面白い。
世間の流れに多少興味が湧くようになりました。

評判が芳しくないテーマ型アクティブファンドも少しだけ手を出してみましたが、こちらは評判どおりの末路を辿って「なるほどそういうことか」とたった数ヶ月で悟ってしまいました。
5年とか10年の間、プロに任せておけば着実に増えるのでほったらかしておいて良い なんてことはなさそうで、テーマの消費期限が切れていないか見張ってなければ不安で仕方がないと学びました。
まあ私の学び方がおかしいのかもしれませんが。
こちらはプラスになることはほとんどなく、たとえ数百円といえどマイナスにしかならないのは精神的にダメージが来ます。
インデックス、可愛いよインデックス。

さて、ここまで来た流れで白状しておきます。
物は試しにと手を出した個別株では痛い目に遭っています。
こんなに値動きが激しいとは、チャートを見ているだけではわかりませんでした。
軒並み8%程度のダウンは痛い。
たった2ヶ月程度でありますが、 SNS での悲喜こもごもが痛いほどよくわかりました。
溶ける、溶けるよう、僕の資産がとろける~~~。
ついでに僕の胃壁も溶けて、頭皮もツルツルになりますわ。
毎日マイナスの通知表を見せられる苦しみと言ったら。
現在の含み損に見合うかどうかは別として、良い学びを得て話題の引き出しは増えましたね(泣)。
素人はやっぱりインデックス&ドルコスですね。

同じ時期に買い集めてもよろしくなさそうなので、しばらくは慌てず騒がず、売らず買わず。
3年寝かせておけば何とかなるだろうか?

桜いよいよ満開

駐車場の桜がいよいよ7部咲き程度。
明日こそは外に出てみてみようと計画していました。
そこに昨夜は激しい雨と風。
予報通りとはいえ想像以上に激しい嵐でした。
こんなに打たれたら朝までには散ってしまうのではないかと不安な夜を過ごしました。
朝目覚めると穏やかな良い天気。
寒がりの私がエアコンなしでも快適に目覚められる朝でした。
リハビリで1階に降りたついでに外に出ます。
今日の風だとひざ掛けが煽られて飛んでいくので剥がしてもらって玄関を出ます。
自主的に外に出るのは久しぶり。
駐車場に出てみると見事に満開でした。
屋内からは枝が風で揺らされているのを見て 外は寒いのではと恐れましたが、風は強いものの温かさを含んでおり、桜を眺めるにはちょうど良い感じでした。
他の人たちも桜を見に来ていて見事な咲き具合におしゃべりが止まりません。
テレビのワイドショーでは公園に群がる人たちに対して批判的なコメントをしており私も同調してしまいましたが、お出かけ日和と満開の桜がかさなれば心にブレーキはかけられませんわ。
気がつけば私も密になっていました。
この調子だと明日が散り始めかな。
今年の桜は今月いっぱいで終わりでしょう。

眺めの会(定期映画鑑賞会)3月下旬 アルプススタンドのはしの方

高校野球っていいですね。

春の選抜の高校野球大会が始まりました。
昨年はコロナの影響で開催できなかったので久しぶりの高校野球となります。
何かいいですね。
毎年野球の始まる時期、球春と言われる季節にはテンションが上がります。
特に今年の高校野球は感慨深かった。
はつらつとした高校球児の姿を見るだけで幸せな気持ちになれました。
高校野球を見ることで平和が実感できました。
まだまだコロナは落ち着いていないとお叱りを受けるかもしれませんが、高校野球は平和の象徴なのだなと思いました。
それほど高校野球に熱を入れていない私ですらそう思ったので、人生かけている人にとっては感慨深いものだったでしょうね。
しっかり影響されてしまったので、なんか高校野球の映画を見たくなりました。
がっつり野球ものでなくても高校が舞台の作品が良い。
新しい作品で何かないかなと振り返ったら、今年の夏に『アルプススタンドの端の方』が高評価だったことを思い出しました。
聞くところによると、夏の甲子園の話だし、野球を知らないどころかネガティブ感情すら持っている女子高生の話らしいですよ。
でも最後はいい感じになるようなので、悪くはないかなと。

今回も視聴プラットフォームは Amazon プライムビデオ。
2021年3月段階では有料コンテンツとして配信されています。
全年齢対象で日本語版のみです。


アルプススタンドのはしの方

アルプススタンドのはしの方

  • 発売日: 2020/12/23
  • メディア: Prime Video


アルプススタンドのはしの方。

2020年に日本で公開された実写ドラマ。
原作は薮博晶によって高校演劇の戯曲として書かれた。
監督 城定秀夫。
出演小野莉奈、平井亜門、西本まりん。
言語は日本語で上映時間は76分。

あらすじ。

県立高校の野球部が夏の甲子園大会に出場することになり、全校生徒が応援のために動員された。
演劇部員の安田あすは、田宮ひかるは野球のルールがわからず、応援にも全く身が入らない。
熱狂的野球好きの英語教師厚木が声を出して応援しろと指導するが白けるばかり。
偶然近くに座った元野球部員の藤野と高校生活について話す。
その輪の中に成績優秀だが人付き合いが苦手な宮下が加わり、同級生のプロ注目の投手園田と勉強と部活に打ち込む吹奏楽の部長の久住 の眩しい姿に憧れながら自分たちの境遇をしょうがないことだと諦める。
しかし、刻一刻と変わる試合展開を眺めながら選手たちの生き様を見るうちに気持ちが少しずつ変わっていく。

見終わった感想 ネタバレを含む。

コロナ禍の夏に公開されたことに意義がある。

良かったですね。
原作が高校演劇の戯曲ということで出演者が少なく舞台もミニマムでした
顔が写って台詞がある役者は最大でも8人じゃないかな。
撮影場所もアルプススタンドの最上段と前面の吹奏楽団と売店前の通路の3箇所をぐるぐる回して撮影されていましたが、それを感じさせない迫力がありました。
主人公は演劇部の女子高生 安田あすは、田宮ひかる。
文化部ど真ん中で野球のルールすら知らない子達です。
そこに元野球部の藤野が加わり、野球の簡単なルールから野球部の事情などを教えてもらいます。
タイトルにアルプススタンドとあることから、がっつり高校野球の話かなと思いきや、野球はほとんど関係なかった。
全編通して1分たりともグラウンドの選手たちが現れることはありませんでした。
タイトルをよく読めば「端の方」とあるんだから野球に対して熱がこもった話じゃないことは読み取れるだろうに、早とちりしました。

安田あすは、田宮ひかるは演劇に打ち込んできましたが、大会当日にひかるがインフルエンザになったことで出場辞退したのでした。
成功どころか失敗のチャンスすらなく不完全燃焼のまま引退したのでやりきれない気持ちを抱えていました。
そこに加わるのが元野球部の藤野。
藤野は同級生にプロ注目の選手がいてポジションもかぶっているので3年間努力しても出場すらできそうにない将来にモチベーションを維持しきれず途中退部してしまいました。
人付き合いが苦手で勉強しか取り柄がないのに模擬試験学年首位の座から陥落してしまった宮下は吹奏楽部の部長に勉強で負け、部活生活でも負け、恋愛でも負けて失意のどん底
そんな4人が大きな壁に立ち向かう高校球児の姿を見ることで前向きになれるという話です。

演劇部の二人のやりきれなさは痛々しかったですね。
コロナ禍の今、彼女らのように気持ちを燻らせている学生は我々が想像するより多いと思います。
せっかく準備してきたのに、自分たちのせいでは全くない外的要因で諦めさせられるなんて簡単には気持ちの整理がつかないでしょう。
自分は活躍の舞台が与えられなかったのに、他の誰かにはその舞台が与えられ、応援を強制されて羨ましく眺めるだけ。
大人のように「しょうがない」と諦めれば話は早いですが、青春ってそんなもんじゃないはずです。
だけどコロナで失われた時間は取り戻せません。
心の整理は各自で乗り越えるしかありません。
この映画を見て一人でも多くの学生が自分の青春を取り戻せたらなと思いました。
だからこそ、2020年夏にこの作品が出てくれたことに感謝したいと思います。

無駄なおしゃべりで心が動くこともあるよね。

この映画、冷静に眺めると高校生が雑談している姿を撮影しただけのように見えます。
自分の気持ちをありのままセリフに乗せて語ってくれるので頭の回転を想像力に駆り出されることなく楽に見られました。
説明的に語りすぎだし、高校生がこんなに本音をぶつけ合うほど饒舌に喋るか?という疑問が沸き起こりましたが、 何かを見ながら片手間で喋っている時って、無防備に口を滑らせるって事ありますよね。
自分も体験しているので、意外とあるのかなと結論付けました。
野球に対する愚痴から話が転がり出して、偶然近くに居合わせた顔見知り程度の同級生の藤野を巻き込んで進路の話、噂話に花が咲く流れは実にありそう。
むしろ互いの自己紹介がてら、身の上話を打ち明けるのは初対面だからこそあり得るのかもしれない。
いつものメンツだと改めて気持ちを表明する機会ってありませんからね。
そんな無駄話にも近い会話からポロリと内に秘めた気持ちが新しいエネルギーを生み出すことも往々にしてある。
渋々参加した野球の応援にも 思わぬ発見があったのだとしたら、良い時間の使い方をしたなと思います。
野球を見ながらゴールが決まっていない話をだらだら続ける時間は尊い


not for meと言わないで。

高校野球がテーマの映画と聞いてしまうと、野球に興味のない人は私が見るべき映画ではないとフィルタリングしてしまうかもしれませんが、それはもったいない。
野球は青春の象徴として使われているだけで、3年間真剣に打ち込む活動なら何にでも置き換えることができるはずです。
むしろ、非野球人にこそ見てほしい。
序盤は野球に興味がないのに駆り出された文化部の野球部に対する恨み節あるあるの連続で、野球に忌避感がある人こそ見てほしいくらい。

野球は好きだけど才能なくて諦めた人にも見てほしい。
強すぎるライバルがいて出場機会に恵まれなくても支える仕事で一瞬だけでも活躍できる可能性があるかもしれない。
野球でいう代打の送りバント
熱狂的野球ファンの先生が熱く送りバントについて語っていました。
野球のルールを知らない女子二人はまだ見ぬ概念としての送りバントを「自分が生きなければ意味がない」と考えましたが、本物の送りバントから一点入ったところを見て本質を理解しました。
まあ女子3人は最後までタッチアップのルールは理解できませんでしたが。
活躍の場は舞台のセンター以外にも見つけることはできると知ってほしいなと言うのがおじさんのお願いです。
映画の最後では大人になってから彼らが再会する場面があります。
試合終了で余韻に浸りたかったところで新展開なったのでとってつけたような蛇足感が否めませんでしたが、 人生の送りバントの具体案があった方が学生向けとしてはよかったのかな?

好きなものを好きと言えると素直になれる。

アルプススタンドの端の住人の気持ちが急に変わって声を出せるようになったわけですが、その最大のきっかけはどこかなと探ってみましたが、ひかるが宮下に園田のことが好きだと打ち上げた瞬間ということでいいのかな?
「割と好き」って控えめな表現だったけど、 好きな人を一緒に応援したいという気持ちは誰も邪魔することはできません。
誰がどれだけ否定しようと好きなものは好き。
好きな人のピンチは自分のピンチ。
これまで他人ごとだったグラウンドの出来事が他人ごとではなく自分ごとに感じるようになったのですね。

最後に一番良かったところ。

アルプススタンドの人たちがマスクなしで絶叫応援しているところ。
早くこの景色が戻ってきてほしいね。

鰹のタタキは今年もうまし

今日のランチは選択メニュー。
うなぎのひつまぶしとかつおのたたきのチョイスでしたが、私は校舎のかつおのたたきをチョイス。
まあ常識で考えればひつまぶし一択ですが、鰹の刺身が狂えるほど好きなんですよ。
これを食べられるチャンスは一年に一回。
秋の文化祭の時に解体ショーとして提供される時だけ。
しかし過去3年にわたって、台風、台風、コロナという災難があって長らく食べられてません。
きっと今年も無理でしょうから、この機会を逃せば次はいつかわからない。
うなぎはあと4か月で土用の丑の日で提供される見込みが強いので、ここは落ち着いてかつおのたたきを選択すべき。
しかも今は初鰹の季節。
些か早いような気がしますし、初鰹というよりは、遠洋漁業で冷凍で運ばれてきた春がつお?と言うべきか。
それでも春に食べるカツオには間違いない。
食べ物は季節感に合わせて食べるのが良い。
周囲の人からは「随分攻めたね」との評価をいただきました。
でもこちらは失敗しない自信があります。
案の定、提供されたかつおのたたきは納得の品質でした。
一切れ食べる事に「いいね最高だね」と舌鼓。
実はカツオに関してはたたきよりも刺身の方が好きなのですが、たたきも香ばしい味わいでうまいですよ。
アルコールが行ける人はこれでいっぱいあれば最高でしょうね。
桜を眺めながら冷酒でいただけば絶頂で幸せなはず。
その後ほろ酔いで昼寝すれば完璧な一日ではないですか。
最近いいことないなぁとため息の多い日々でしたが、これは満足。