ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

歯磨き用のうがい桶 が壊れたので買い換えた

車椅子だと歯磨きの時に、うがいした水を洗面台に吐き出せません。
車椅子が引っかかって洗面台に入り込めないし、体を前のめりにもできないので。
当たり前すぎる話ですが。

それでうがい受けを利用しているのですが、長年の利用によってハンドル部分がパッカーンと割れてしまいました。

こんなもんすぐ手に入るだろうと、かみさんに薬局に走ってもらいましたが、なぜかどこも品切れで入手できません。
コロナ関係ないと思うけどなぁ。

Amazon を見ると普通に在庫があるようなので、もうポチった方が早いんじゃないかという話になりました。
ラインナップは意外と少なくて、最もシンプルな商品はこれくらい。



ところがなぜか購入できません。
カートからレジに進めないんです。
どこをどう探しても「買い物を続ける」ボタンで店に戻されてしまいます。

なんだこれと店内?をぐるぐる回っていると「あわせ買い対象商品」と表示されていていることに気がつきました。
注文合計が2000円以上の場合に購入できるとも表示されています。
そんなバカな?
おとり物件や抱き合わせじゃあるまいし、不要なものを無理やり買わせるなんて常識では考えられないでしょ?
別の商品はないかいな、と探してみましたが 、蓋とか手袋とか不要なものがついていて結局高いです。
説明を読むと、 Amazon で2000円ぶん買い物をすると送料が無料になるタイプの商品のようです。
これ、プライム会員は送料無料だったことが帳消しになるサービス低下じゃありません?
配送物流の負担軽減のために常に購入する時は2000円以上の代金になるように縛りをかけていましたが、 強制されると腹が立ちます。

もうこうなったら楽天から買うか?


送料を合わせても多少安く上がりますが、手に入るのはこれ一つ、というのは少々物足りません。
ぐぬぬ
絶妙な値段設定じゃありませんか。


今は欲しいものないんだよね。
おやつは少し欲しいけど、保存が効いて小分けになっているおやつを2000円ぶんとなると、限定される上に数量が30個とかすごい数が届いてしまいます。


結局、不要不急のおやつを注文して Amazon で購入することにしました。
顧客の金銭感覚を壊しにかかっていると言うか、 Evil な商売をするなあと思いました。


追記。
肝心の使い心地ですが、想像していたものより一回りコンパクトでした。
中央部分が出っ張っているように見えますが、どちらかと言えば周囲がへこんでいる感じです。
勢いよくピューっと吐き出す人はこぼします。

眺めの会(定期映画鑑賞会)1月中旬 劇場版 SPEC 結

去年の宿題を回収。

高校生娘に勧められてうっかり手を出してしまった連続テレビドラマ『 SPEC 警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係事件簿』 が最終章を目前にして宙ぶらりんになっていたので走り終えました。

yasushiito.hatenablog.com

正直劇場版 SPEC 天がそれほど心に響かず、2週間に1度の機会を利用してみたいと言うほどの気持ちが起きませんでした。
そこで年末年始の休みを利用して4日連続鑑賞会の一部として楽しもうかと考えていたのですが、予想以上に慌ただしく、おまけに肛門まで痛めてしまったので何一つ鑑賞できませんでした。
しかも前回の「男はつらいよ」の感想を書く時間も取れなくて、 締め切りギリギリまで 遅れてしまいました。
次のタイトルが決まらないなど、準備不足もあることですし、ちょうど良い機会だと思ったのでチョイスしました。

テレビドラマで人気を博した SPEC の劇場版の最終章で、起床転結に当たる結 の作品となります。
このシリーズの特徴として、ナンバリングが独特で見るべき順番は分かりにくいのですが、『結』に至っては更にわかりづらく、前後編に分かれていて、前編が漸ノ編、後編が結爻ノ篇となっております。

これ、一本じゃ終わらんのか~~~い。

何の予備知識もないまま見てしまったので、『話がすごい盛り上がってるんだけど、残り時間で終わるんかいな?」 とやきもきしたら肝心なところでぷっつりと終わったと言うショッキング。
どうやら劇場公開日は一か月遅れで後編が出たようですね。
これを劇場で前編だけ見せられた人はどう思ったのでしょう?

まあ私はプライム会員特典で無料で見れたので時間以外に盗まれるものはありませんでしたけど。

ということで、今回も視聴プラットフォームは Amazon プライムビデオ。
プライム会員は無料です。
前後編に分かれているので、見る順番だけは気をつけて。


映画「劇場版 SPEC~結(クローズ)~ 漸(ゼン)ノ篇」

映画「劇場版 SPEC~結(クローズ)~ 漸(ゼン)ノ篇」

  • 発売日: 2014/09/27
  • メディア: Prime Video

劇場版 SPEC 結。

2013年日本で公開されたサイキックバトルアクション映画。
TBS のテレビドラマから始まって劇場版としては2作目。
前後編の2部構成に分かれていて後編で完結となっている。
監督は堤幸彦
脚本は西荻弓絵
主な出演者は戸田恵梨香加瀬亮向井理など。
言語は日本語で上映時間は前編が95分、後編が91分。


あらすじ。

超能力を使った犯罪を捜査する公安部・通称ミショウに配属された当麻と瀬文は事件を追いかけるうちに、超能力者をスペックホルダーと呼んで都合よく利用する謎の組織とスペックホルダーを統率して対抗しようとするニノマエの対立に巻き込まれていく。
スペックホルダーの当麻は刑事として正しい道に進もうとする。

見終わった感想そしてネタバレ。

邦画の良い所と悪い所が全部詰まった2本。

前回の記憶を振り返ってみると SPEC 翔と SPEC 天の順番を間違えてストーリーのギャップが埋まらなくていまいちだったことを思い出しました。
それであまり期待していなかったこともあって予想以上に楽しめました。
プライムビデオで無料で視聴できたことを思えば満足に足りると思います。

私は少年ジャンプのバトル漫画が豪華俳優陣で実写化されたと想像しながら視聴しました。
空想上の原作漫画と重ね合わせながら見るだけのリテラシーがあれば原作漫画の面白さも理解できるし、実写化で原作の世界観をぶち壊されることもなかったのでダブルでお得だったかと思います。
もしこれがジャンプ漫画の実写化だったら頑張ったほうだと思いませんか?
ハリウッドに比べれば CG がしょぼいとか批判はあるでしょうけど、こういう世界観の作品は邦画でしか作れないでしょ?
日本人が日本国内で戦う作品は日本人が作るしかない。
監督がやりたかったことはわかったので納得したまま終われました。
肝心のメッセージが説明的で長ったらしい台詞を絶叫する繰り返しだった所などは邦画特有のダメなところだったと思います。
回想シーンがやたら差し込まれてテンション下がるところも Bad。
前後編に分けなくても密度高く描けたでしょ。
インディーズならともかく、商業でベテラン監督が作るべき作品か否かという評価が分かれるのは仕方ありませんね。
純粋な映画ファンなら激おこな要素はたくさんあります。

ありそうでない SF 能力バトル。

このシリーズはできそうでできない、ありそうでない形で完結しました。

長期にわたって製作されて大きな進路変更もあったことでつかみどころが難しいシリーズだと思いますが、私としてはコメディー要素満載の SF サイキック能力バトルと 受け取ることにしました。
何も知らない人に見せたら週刊少年ジャンプのバトル漫画が原作だと感じるのではないでしょうか。
大人向けの独特なテイストの刑事ドラマとして連載が始まって、ある程度人気が出たところでテコ入れでバトル漫画に進路変更するところとか、能力がインフレしすぎて収拾がつかなくなるところまで実にジャンプ的。

手触り的にはシティハンターを思い出しました。
連載初期は都会の隙間で生きる大人たちのちょっと切なくてハードボイルドなテイストで一話完結の形で描いていましたが、連載を重ねるにつれて物語が大きくなっていたように記憶しています。
さすがに CITY HUNTER は核戦争ほどにスケールがインフレなどしませんでしたが。

奇想天外荒唐無稽のインフレっぷりは テニスの王子様にも通じるところがあります。誰だゲームセンターあらしって言ってるのは。
リアルから荒唐無稽の振れ幅が大きい作品がギリギリ許されて続編が制作されるのもジャンプ系列の人気漫画ならでは。
ただ SPEC のように、大人が主人公の刑事ものが少年ジャンプで連載できるかといえば難しそうです。
かといって刑事ドラマで能力バトルをやりたいと言って実現するかといえば、それもまた難しい。
漫画には漫画の、ドラマにはドラマのヒット法則があるから、法則から崩れた企画が通りにくいでしょうからね。
そういった意味で、ありそうでなかった作品だったと思います。

ユニークな俳優が揃っているところはドラマ中心のシリーズだったことが大きいのではないかと思います。
もし漫画原作の実写化だったとして、こんなに豊富な人材を揃えることができたでしょうか。
漫画原作だったら、原作ファンの怒りはこんなものですんだでしょうか?
漫画原作だったら実現できなさそうな要素がたくさんあります。
そういった意味で、できそうでできなかった作品だったと思います。

テコ入れでバトル形式になってしまって読むのをやめた作品もたくさんあるので、刑事ドラマを期待していた人の失望感は分かります。

振れ幅の大きさの違和感をどうするか。

当麻紗綾のキャラクター造形はエキセントリックでありながらもずば抜けた才能を秘めているというところもあって、とても振れ幅が大きいです。
ましてや物語後半では、人類の命運を背負って、異世界の扉を開けたり世界を導くような現実離れした能力を開花させます。
ここまで行くとギャグパートとシリアスパートを演じ分けるのがとても難しい。
漫画だとデフォルメキャラにできるので全く違和感なく物語を進行できるのですが、実写では無理。
戸田恵梨香はキャピキャピギャルから化け物キャラまで 振り幅の広い当麻紗綾を演じきりましたが、きっと楽しくて難しかった仕事だと思います。
ギャグとシリアスの切り替えは、この作品に限らず、漫画原作を中心に、避けては通れない表現だと思うので、日本の映画関係者は何とかして欲しいところです。
これができないと漫画のデフォルメ描画場面の表現でことごとくこけると思うのです。
それができないから、シリアスパートではセリフを絶叫するしかない。
この作品でも 物語の核心に迫るほど、長いセリフを絶叫する傾向ありました。

書道シーンが最高。

このシリーズを通しての最大の魅力は、当麻紗綾がクワッと目を見開き、 事件のキーワードを書道をするところだと思います。
舞い散る半紙と明快な推理、もう最高。

あの文字、ドラマのシュールコミカルさもあって、ぱっと見では子供が遊びで書いているように見えますが、細部までデザインが考えられていてアート性の高い 美しい文字だと思います。
誰が書いているのか気になって調べましたら、 中塚翠涛という書道家だそうです。

www.suitou-nakatsuka.jp


後編では書道する場面も含めて過去の作品まで見ることができますが、惜しいことに前編では見られません。
あの演出なしで一本が終わるなんて、観客に対するお預けもいいところでしょう。
野々村係長の手紙で過去を振り返るところに30分使うくらいなら、小さい推理くらいは入れられるでしょ。
あの野々村係長の手紙、本当に長い。
追伸と言いながら進捗率50%くらい。
それは追伸とは言わない。
変なところに時間と予算を突っ込み過ぎている印象が拭えないので、 自然と口が出てしまいます。

コミカライズされてた。

この作品、コミカライズした方がわかりやすくて親しみやすいのではないでしょうか?
と思ったら、当たり前のようにコミカライズされているんですね。
しかも劇場版 SPEC 天も含めて。
ファティマの予言当たりは劇中でも漫画家されてましたし、意識してないはずがありませんね。



実写のイメージが強すぎるから可愛い絵柄だなぁと感じてしまいましたが、 どうなんでしょう。
イメージを膨らませる手助けにはなると思います。

完結してくれたのでめでたい。

長編シリーズって完結させるのが難しいので、完結まで持っていけた手腕に拍手を送りたいです。
俳優が駆け足でスターダムにのし上がりギャラが高騰して続編が進まないまま立ち消えする恐れも十分にあったので、ちゃんと終われて良かったですね。
それ以外にもキャストの不祥事、主要キャラの中の人がお亡くなりになる、監督が風呂敷をたためないまま逃亡、という話は枚挙にいとまがありません(具体例なし)。
アメリカの人気連続ドラマですら最後はがっかりのパターンはありますよね。
プレッシャーによく答えてくれたと思います。

最後を見届けた今はとても気持ち良いです。

眺めの会(定期映画鑑賞会)1月上旬 男はつらいよ・夕焼け小焼け

中高年にとってのお正月映画といえば。

今年最初の眺めの会は三が日に衝突。
これはもう正月映画を見るしかないでしょう。

といっても映画弱者の私、「それならこれだ」というタイトルは出てきません(この流れなんどめだ?)。

まあベタベタでいいなら『男はつらいよ』シリーズでしょうか。
男はつらいよ、子供の頃からの定番です。
ここまで当たり前になりすぎると軽く見てしまいがちです。
面白いことはわかっていても、わざわざ見る機会もないので、大人になってからちゃんと見ていません。
今回は男はつらいよシリーズで決定。

さてここで問題になるのは、49作ある中で初心者はどれを選べば良いのか?
正月を描いたタイトルがあれば良いのですが、正月映画のイメージがあると言っても、新年の季節を描いているわけでもありません。
しょうがないのでランキングやレビューサイトなどの評価を参考にします。
こういうところが弱者なんですね。

それで平均して評判が良かったのが『寅次郎 夕焼け小焼け』
世間の評価に期待してレッツゴー。


今回のプラットホームはアマゾンプライムビデオです。
HD リマスター版です。
プライム会員でも有料コンテンツです。

男はつらいよ・寅次郎夕焼け小焼け。

1976年に公開された日本映画。
男はつらいよシリーズの17本目。
監督は山田洋次
脚本は山田洋次朝間義隆
主な出演者は渥美清太地喜和子岡田嘉子宇野重吉
上映時間は109分。
言語は日本語。


www.cinemaclassics.jp

あらすじ。

公式サイトがしっかりしているので、公式から引用します。

上野の飲み屋で、みすぼらしい老人と出会った寅さんは、気の毒に思いとらやに連れて来てしまう。その老人は、日本画の大家・池ノ内青観(宇野重吉)だった。世話になったお礼として青観が描いた絵をめぐり、とらやでは大騒動が巻き起こり、寅さんは旅に出ることに。ところが兵庫県龍野で、寅さんは青観と再会、市長の接待を受け、芸者ぼたん(太地喜和子)と意気投合。しばらくして、ぼたんが、客だった鬼頭(佐野浅夫)に貸した二百万円を踏み倒されそうになって、上京。あまりにも理不尽な事態に、憤慨した寅さんは・・・

見終わった感想もちろんネタバレあり。

あっという間の濃密さ。

冒頭のスティーブン・スピルバーグジョーズ』の時代を感じさせる茶番から醒めた後は全力疾走。
気がつけば『終わり』でした。
文句なしに面白かった。
午後からもう一度見てしまいましたが、2回目も面白かった。

密度が高くて一瞬のスキマでも有効に使って笑わせてくれます。
テンポの良い掛け合いがなんと面白いこと。
お寺で水をかけられたところなど、注意深く見れば、人間の言葉の切り返しや体の反応はこんなに早くないので、不自然にならないギリギリの所まで間を詰める工夫があるのではないでしょうか。
こういう小さな積み重ねで江戸っ子のせっかちなところがよく浮き彫りになっているのだと思います。
早とちりから誤解が生まれて騒動に発展するところは、落語の笑いそのまんまだと思いました。
そうです、落語です。
落語の面白さと映像を組み合わせたのが男はつらいよシリーズの面白さの大黒柱だと思います。
江戸の古典的な芸能に少しでも興味がある人であれば確実に楽しめるなと思いました。

人間関係の密度が高い。

この映画の何が楽しかったかといえば、人間密度の高さです。
画面の中にはいつも誰かが。
この人間密度は、この一年で見た映画の中でちょっと見当たりませんでした。
もしかしたらこの時代の邦画特有のスタイルなのかもしれません。
サシで話している時も奥の方で誰かが話を聞くながら成り行きを見守っていたりして、決して他人ごとにはしません。
悪く言えばおせっかいなのですが、人間関係の密度が観客の心を温めてくれるのだと思います。
特に柴又のとらやにいるときは近所の人を含めて狭い部屋で卓を囲んでガヤガヤやっています。
話を聞いている後ろで人の昼飯もそばをすすっていたりして目と耳のアンテナが休むことがありません。
これだけ情報過多だと画面がうるさくて集中できないように思われますが、これがピントの合わせ方が上手い。
何をやっているか分かりつつも邪魔にならないようになっていました。
これは落語にもない面白さかな。
落語でも一人で複数人を演じ分けますが、さすがに喋っていない人のさりげない仕草まで表現できないでしょう。
濃密な東京体験は、昭和の東京文化の集大成とも言えるのではないでしょうか。

池ノ内青観、自分を取り戻す。

『寅次郎 夕焼け小焼け』はシンプルな話です。
気立ては良いが情にほだされやすく人に尽くしすぎて失敗する芸者のぼたんと、 情を押し殺して理を優先してしまう自分に悔やむ日本画家の池ノ内青観の、ある意味対照的な二人が、寅さんの人情に触れて救われていくという話です。
ぼたんは鬼藤という男に騙されて200万円を掠め取られてしまいます。
東京に逃げた鬼藤との交渉は失敗して気持ちを踏みにじられます。
怒った寅さんは、ぼたんと面識のある青観の元を訪ねて、絵を書いてくれれば それを売って彼女を助けられると必死に懇願します。
しかし青観は断ったために寅さんから絶交を言い渡されます。
ぼたんは寅さんの懸命さに心打たれて200万円よりも大切なものを知って救われます。
一度は絵を描くことを断った青観も寅さんの気持ちに打たれて業界の理屈を曲げてぼたんに絵を送り、 自分を取り戻せたことで救われます。

印象深かったのが、ぼたんと青観の対応の違い。
ぼたんはタコ社長の工場の若者たちに本物の芸者の芸を見せてあげてほしいという頼みを断りませんでした。
寅さんに公私のけじめがついていない無理な要求だと苦言を呈してもらったにも関わらず、気安く引き受けました。
プロなんだからギャラの交渉なしに引き受けることは難しかったはずでしょう。
そういうところがぼたんのいいところでもあり甘いところでもあります。
反対に、青観は寅さんからぼたんのために絵を書いて欲しいと頼まれた時に断りました。
ぼたんと寅さんは所帯を持とうと約束するほど意気投合しましたが、青観から見れば、座敷で一度相手してくれただけの関係ですからね。
心情的には助けてあげたくても常識的には引き受けられないので彼の判断は咎められるものではありません。
故郷の龍野でも同じように、心情的には一生を添い遂げたくても自分の夢のためには恋人志乃と共に暮らす人生を引き受けられなかった態度にも通じます。
登場直後には破天荒に見えた青観は、実は理知的かつ利己的な人だったわけです。
龍野で街を回る仕事を仮病を使って寅さんに任せて、自分は自由になったところを志乃に会う時間にあててしまいました。
寅さんとは偶然に出会ったとはいえ、脱走は計画してとことだと思います。
私の中ではなかなか食えない爺さんです。

ぼたんは自分に正直にありのままを話すので、彼女の情熱と寅さんに対する感謝の心にはこちらのジーンときました。
青観は語られない余白の部分も多くて、そこは見た人の想像に任されることになります。
なんで焼き鳥屋で酔っ払っていたのか?
やはり気になります。
青観が帰宅したときの奥さんは心配するでもなく、家出には慣れっこになっていたようでした。
金を持たずに鰻屋に行った時は素面だったので、つけで飲食するのもいつものことだった様子。
それが何で面識もない安い焼き鳥屋に入ってしまったか。

じいさんの境遇を寅さんのように想像をたくましくした結果、龍野の仕事で龍野に帰りたくなかったのではないかと考えました。
おそらくは若い頃に出奔して以来、龍野には帰っていないと思われます。
行けばいやでも志乃のことを思い出すでしょう。
その龍野の仕事が入ったことで昔の想いが再燃、しかし奥さんの前で過去の女を思いめぐらすわけにもいかず、 若くて貧乏だった頃に過ごしたように焼き鳥屋でお酒を飲みながら会うか会わないか悩んでいたのではないでしょうか。
寅さんが想像した「北海道でクワ担いで歩いている」「息子夫婦がじいさんがいつまで生きているのかヒソヒソやっている話が聞こえて辛い」よりはマシな想像な気がします。
それでも謎なのが、志乃と再会することをいつ決断したのか。
特に根拠はないのですが、龍野に来た時に心は決まっていたのだと思います。
葛藤しながら決断したしのさんとの再会ですが、人間は必ず後悔する生き物で、やってしまった後悔とやらなかった後悔のどちらか一つに必ず悩むことになるのだから、 人生に正解ルートはないことを諭されました。
この答えは長い苦しみの中で自分の境遇を受け入れた人でなければたどり着けない言葉だと思います。
青観もこの言葉には救われたことでしょう。
彼にとってはとらさんが作ってくれたかけがえのない時間だったと思います。
映画の最後で青観が寅さんをリスペクトした姿でとらやに姿を現したことにはほっこりしました。
寅さんのように完全に自由にはなれないけど、気持ちだけは自由でありたいという決意を感じました。

その他に感じたこと。

龍野の夕暮れの街並みは素敵でしたね。
タイトルの夕焼け小焼けが示すように、龍野の夕焼け空を見事に描き切っていました。
特に町内放送を使った音楽『赤とんぼ』が流れるところはぐっと心を掴まれました。
あの日常の光景は日本人なら必ず共感できると思います。

ところで私の想像で青観は龍野には別れの時以来帰っていないと考えましたが、車で街を巡る間に『あの家は昔先生が書いた家です』と言っていました。
じゃあやっぱり、ふるさとを描きに帰ってきたことがあるのではないかと考え直しましたが、実はそれ志乃の家では?最後に東京に帰る時に志乃が玄関先に出て挨拶をしていましたので、抜け出して密会したあの家が街の中であることは伺えます。
東京に出てから記憶を頼りに未練タラタラで描いていたと想像すると納得いきます。


それにしてもあのゴルフ男、鬼藤に腹が立ちましたね。
結局あの男は物語の中では何一つ罰を受けることがありませんでした。
釈然としないまま2回目に見た時に気づいたのですが、 オープニングの歌の部分(タイトルバックというのかな?)で、川の土手で寅さんとゴルフをしているおじさんが騒動になって、集まって来た血気盛んな野次馬たちにゴルフおじさんがもみくちゃにされているではありませんか。
最初に見た時は、ゴルフおじさんのポンコツ加減に笑ってしまいましたが、まさかあの後ゴルフを巡ってあんな嫌な気持ちになるとは予想しませんでした。
2回目に見た時は、ゴルフ野郎ざまあみろとばかりスカッとしてしまいました。
あのおじさんは鬼藤本人ではないですが、同じゴルフプレイヤーでも庶民の目線に降りてきて喧嘩できれば 違った関係になる可能性もあったのではないかと想像させられました。
理屈を積み上げて合理的に暮らすことは考えやすいのではありますが、時にはこういった衝突があった方が結果的には問題が小さく収まるのではないかと感じました。


評価が高かった作品だけあって良い作品でした。
あと、お尻のトラブルでなかなか書けませんでしたがなんとか次回の眺めの会までに間に合いました。

今年の正月、完成

私にとってのお正月のラストピース「餅を食べる」が本日達成できました。
正月とは、おせちではなく年賀状でもなく箱根駅伝でもなければ初詣でもありません。
もちです、そして雑煮です。
毎年口を酸っぱくして言っていますが、餅の食べられない正月なんて日本人として死んでいます。
嚥下力が尽きるまで正月の餅は食べたい。

それにしても成人式過ぎた後なんて、なんか遅くない?

施設では万一の時に備えて職員の人数が充実しているときにだけ餅が提供されます。

食べる方も食べさせる方も細心の注意を払って実行しました。
今年もみんな安全に正月を迎えられたようです。

ちゃんと切り餅1枚の分量がありましたから私にとっては納得です。
でも多分元気な人にはもう一枚欲しかったでしょう。
まあとにかく今年の正月はこれで無事に終わりました。

歯石がポロッと取れた

すごいくだらない話です。

私は歯並びがガタガタです。
特に下の前歯が壊滅的で 重なるように段違いに生えています。

それで内側に出っ張った1枚に歯石が非常に溜まりやすい。
定期的に歯石のクリーニングを行なってはいますが、サボって1年もすれば、ぎょっとするほど巨大な史跡が出来上がります。
そこからさらに放置すると、ある日突然ポロリと取れます。
先日ポロリが発生しましたので記念に記録しておきます。

毎回、歯が抜けたのではないかとびっくりします。
舌の感触で前歯を一本ずつ確かめて抜けてないことを確認してしまいました。
起きてる時間帯でよかった。
眠ってたら飲み込んでいたかも?

ちなみに非常に臭いです。

かつてない! お尻の大ピンチ

お尻から出血しました。
これはきつい。

昨年からエアコンが壊れてました。
食堂だけではなく、廊下もトイレも壊れています。

寒い食堂で待機した後、食事をして、さらに寒いトイレで用を足すので、お尻にとっては相当強いストレスだと思います。
おまけに便秘体質で、出そうで出ないを繰り返しながら、長時間トイレに座って下剤で降ろした巨大な塊を一気に放り出したら、さすがにお尻に違和感が出ました。

やっぱり無理するもんじゃありませんね。
寒さとすわりっぱなしはお尻に良くない。


昨年末あたりまでは違和感で済んだのですが、日に日に症状は悪化いたしました。
何しろ車椅子上でずっと同じ姿勢に座っているので、改善などするわけがない。
長時間身体を起こしているとしんどいので、食事が出る前の30分程度は食堂でリクライニングを倒して待機しているのですが、この待機時間が良くない。
背もたれのリクライニングでお尻に滑る力まで働いて、ロホクッションのセルの部分でグリグリと痛めつける始末。
座っていられないほど痛くなりました。

耐え切れずに寝転んで過ごしましたが、すでに手遅れ。
お尻から出血してズボンまで汚れてました。


早い話が『痔』ですね。

痔の手術の経験者からは、痔の手術は相当痛い、特に終わった後が痛いと脅されました。
しかも根本治療は手術以外になく、悪化と回復を繰り返しながら要手術まで進んでいくということです。
こんな体が不自由な人が入院しちゃったら大変だ。
痛いとか関係なく手術だけは回避したい。

薬を入れて食事の時間帯以外は寝て過ごしていました。
ブログが更新できないのは当然です。

3日ほど安静に過ごしたら出血は止まりました。
さらに三日目違和感もなくなりました。
そこからは少しずつ活動時間を増やして日常生活に戻る方向に進むことができました。
そして今日、ブログを更新できる程度には回復しました。

もう一つ、ありがたいことに食堂のエアコンのうち半分が修理できるようです。
もう寒いのは嫌だよ。

月イチ予想企画1月・2020年度の箱根駅伝の総合優勝は「駒澤大学」でした

毎月1回、施設で行われるクイズのイベント。
1月のお題は「2020年の箱根駅伝優勝チーム」でした。

お正月の定番ですね。
だいたい親戚の家に着くとテレビでは箱根駅伝が流れていて、なんとなーく走っててなんとなく終わってるんですね。
もちろん真剣に見ている人もいらっしゃるでしょうけど、私にとっては正月の風物詩、一つの景色でしかありません。
詳しくないんだ。
この機会に興味を持ってみようと言うエネルギーもないんだ。
あまりにもわからないので、出場校リストの中からなんとなくピンとくるものを選びました。
それは「駒澤大学
そこ、強いの?
下馬評を聞いたら圧倒的に青山学院大学が人気のようなんですけど?
さすがに興味のない私も、青山学院大学の駅伝が強いことは知ってます。
でも聞いたところ、駒澤大学に入れた人が3人いるというので無名弱小ではなさそうです。

昨日の往路では創価大学が下馬評を覆す快進撃で首位。
優勝候補の青山学院は10位以降と振るいませんでした。
みんな諦めモードだったけど、まだわからんよ?
私が予想していた駒澤大学も検討していて3位だったようです。
まだ可能性あるんじゃない?
そして今日、復路です。
まあ私は見ていないので噂だけなのですが、さすがの優勝候補青山学院は激しい追い上げで上位に食い込んだようです。
最終区に来た段階で、昨日から首位を守る創価大学がある程度余裕を残した状態でトップでした。
もうこのまま行くだろうねとみんなで話していたところで私はお昼寝タイム。
ぐっすり眠って目覚めたら、駒澤大逆転優勝していたらしい。
なんだよ当たっちゃったよ。
予想はともかく、駒澤大学の皆さん優勝おめでとうございます。
日本シリーズの時、ウケを狙いつつ予想して当たっちゃったけど、その流れが続くとは思いませんでした。

日本社会と同様に、施設は明日から平常運転に戻ります。
入浴も始まって、お雑煮も出て、予想企画の結果発表も出るでしょう。
さあ、2021年が始まりますよ。