ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

カルチャー感度が高い人はロマンチスト

どうも、カルチャー偏差値2のアラフィフおじさんです。

最近耳にした映画の感想の中で引っかかりを覚えることがあったのでメモ書きします。

「何の事前情報もなく映画館にぶらりと入ったら面白かった」
という話と。
「劇場版でエヴァンゲリオンに初めて遭遇した人が羨ましい」
という話です。

前者は音楽の作品だったので、音楽に興味がない人にとっては演奏されている楽曲の意味がわからないのだけど、それでも楽しかったという感想。
それが音楽に造詣が深い人から見れば「あの音に先入観なしで出会える感動が羨ましい」という流れでした。

その話はそれで円満解決だったわけですが、私には少し引っかかりました。
音楽に興味がいない人は音に対する感受性が低いので音楽好きが受ける衝撃とは全く違うと思うんですよね。
ララランドを見た時もいい作品だったなとは思いつつ引用される音楽の意味わからなかったし。
何も知らない人に初体験を与えて絶頂を感じさせたいなんて、なんだか処女信仰みたいだな と思ってみたり。
もちろんそれを期待する気持ちも分かりますが、 無知の人に好事家が感じる100%の 脳内エクスタシーを受けていると想像するのは先走りすぎじゃないでしょうか。
当たり障りのない言い方をするならロマンってやつですね。

暇だから偶然立ち寄った映画が面白いというのも、ロマンの一つ。
いわゆる運命の出会いってやつ。
終電を逃してたまたま知り合った相手が たまたま趣味ばっちりだったというのに通じる。
話を総合しちゃうと、運命の相手に初体験の衝撃を与えたいといういやらしい話になっちゃいました。

後者のエヴァの話も 初めての悦びを 羨ましがっている形ですよね。

私は今年に入って劇場版でエヴァに遭遇しましたが、きっと期待するような衝撃は受けていないと思います。
むしろエヴァよりも先にエヴァのオマージュを見ていて 衝撃が損なわれていると思います。
現代と90年代半ばでは倫理観も違うので笑うべきところで笑えなかったりエッチなところで不謹慎さにイラッとしたり余計な雑念が入ってたように思います。
私が思うエヴァの最高体験は、90年代後半に中高生で見ることです。
まあそれでも、私がその世代を羨ましいかと言うとそうでもなく、我々にはガンダムドラクエがあるので 各自が最高体験を味わっているのだと思います。


私はカルチャー感度が低すぎてなんでも俯瞰して見てしまうので、感受性が高い人が受けるロマンが羨ましくて。
損得にとらわれず純粋に面白いを探求できる人って凄いわ。