ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

お気に入りのラジオ番組紹介 東京ポッド許可局

お気に入りのラジオ番組を紹介するシリーズ、半年ぶりの第6弾。
今回は東京ポッド許可局です。
公式ページによりますと

2008年、売れてない芸人3人でひっそり始めた自主制作のポッドキャスト番組をTBSラジオが異例の輸入! モットーは「屁理屈をエンタテインメントに!」 エンタテインメントとインタレスト、2つの意味の「おもしろい!」を両立させた刺激的な内容を3人のおじさんが「屁理屈」たっぷりに語る。

東京ポッド許可局|TBSラジオFM90.5+AM954~何かが始まる音がする~


とのことです。


毎週月曜日の深夜24時より TBS ラジオをキー局としてオンエアされる60分番組です。
マキタ・スポーツ、プチ鹿島サンキュータツオのおじさん芸人トリオが居酒屋談義的なとりとめのない話しします。
正月に親戚の家に行くと、酒が入っていい感じに出来上がったおじさん達がご機嫌にガヤガヤやっているイメージに近いです。
おじさんによるおじさんのための番組の色が強いですが 女性も若いリスナーもたくさんいます。

番組60分の内、前半は「論」
パーソナリティの3人が順番にテーマを決めて 話し合います。
テーマは多岐に渡ります。
時事問題、社会のトレンドや小さな変化、何気なく感じたことなどが多いかもしれません。
特に結論は出ません。
各自がどのような視点で捉えているかを話すだけです。

後半は音楽と投稿コーナー。
音楽の選曲は加齢臭強めです。
投稿コーナーは面白そうなアイデアがあれば貪欲に取り組みます。
代表的なコーナーは次のようなものです。

  • 思わずツ イートしてしまいました。

人に話すまでもないとりとめのない気持ち、ふと気づいたことなどを送ります。

西城秀樹ヤングマンのように、聞くだけでちょっとした病気なら治ってしまうようなジャイアントなイントロを聞いて楽しみます。

  • イゾラジを追え。

地方独自の、その地域に密着した情報を伝えるラジオ番組を紹介します。
例えば山梨県では盗難車の情報や修学旅行の安否情報が伝えられます。

連絡を取ろうとは思わないけど、記憶に爪痕を残した過去の思い出を語ります。

モスバーガーの思い出を語ります。


過去に放送された番組のアーカイブはラジオクラウドまたは東京ポッド許可局アプリにて配信されています。
スマホまたはタブレットからアプリをインストールして聞きます。


Twitter 公式アカウントはこちら。

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番組の感想を Twitter ハッシュタグの「tokyopod」で見ることができます。

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さて、ここからは私なりの視点から番組を紹介させていただきます。

私と3人のパーソナリティが同世代だからか、バイブスの合う番組です。
3人のコンビネーションが抜群で、それぞれの得意分野を活かしながら、和気あいあいと駄話を繰り広げます。

3人とも好奇心旺盛で、面白さに対する嗅覚が鋭いので、様々な発見を伝えてくれます。
ただし、 賢くなったり得するような有意義な話はひとつもありません。
何の生産性もない、ふわっとした話題がほとんどです。
それなのに感じる部分がいちいちたくさんあって楽しいです。

過去の『論』のタイトルだけを一見すると小難しいテーマに御託を並べて屁理屈で言いくるめているようにも見えますが、多少の矛盾は気にせずにくだらないことを全力で面白がっている間に緩やかに一時間が流れていきます。
何の取り決めもなく好き勝手に放談するので、話が脱線しまくって全然帰って来ないなど、何を言っているのかわからない状況に陥りますが、 その辺は適当に聞き流せばオッケー。
居酒屋で隣のテーブルに座っているおっさん達の話など、理解する必要があろうか?
何かやってんなーくらいの感覚で力を抜いて聞ける、このゆるさが番組の魅力だと思います。

同じ話題が何度出ても気にしない。
油断するとすぐに昭和の名ドラマ北の国からの話題に変わってしまいます。
ラジオ体操何度もおすすめされます。
曲紹介も同じ曲が放送されます。
いいんだよ!いい曲なんだから何回聞いてもいいじゃないかという理屈です。
確かにそう言われると納得してしまいます。

そしておじさんは何でも野球とプロレスで例える。
私はプロレスのことはよくわかんないので、そのプロレスの例えは真髄のプロレスファンしか分からないだろうと言う微妙なニュアンスが度々出てきます。
しかしそれでも面白い。
誰もが知っている常識かのように自信満々に話すのでなんとなく伝わってきて不思議と笑ってしまう。

リスナーからの投稿コーナーの緩さも非常に良いです。
この番組ではリスナーのことを「局員」と呼ぶのですが、この局員達が日常の何気ないところから面白さを発掘してくる能力の高さがすごいんです。
そして記憶の蓋を開けるのが上手い。
過去に強烈な体験をしたにも関わらず、すっかり忘れてしまうということが中高年になってくるとたくさんあるのですが、そこをふとしたきっかけで思い出させてくるのです。
この「あったあった、それそれ」の楽しさといったら。

普通に聞けば、おじさんのおじさんによるおじさんのための番組なのではありますが、独りよがりの武勇伝にはならないように配慮はしていると思います。
多分。
私は同年代なので、若い人が聞いたらどう感じるかは分かりませんけど。
おじさんが新しい文化を、おじさんなりの解釈で取り入れてアップデートする話は定期的に出てきます。
おじさんがよりよく年を重ねていけるような・おじさんがライフスタイルを模索する番組と捉えても良いのかもしれません。


毎週の放送が待ちきれないくらいに楽しみにしている番組のひとつです。