ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

眺めの会(映画鑑賞会) 2月上旬 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

一生見ない宣言を覆した。

眺めの会は一週間遅れです。
先週は心と体が絶不調、コロナ鬱になりかけて、どうしても意欲がわかず、このまま眺めの会からフェードアウトしようかとすら思いました。
なんとか調子は持ち直し、再開となります。

今回のタイトルは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』
実は私、エヴァンゲリオン1秒も見たことがありません。
むしろ一生見ない宣言を出すほど避けて通ってきました。
社会現象になるほどの作品に背を向けるなんて全く無駄な抵抗、時間の問題でいつか誰かの付き合いで見る羽目になるとわかっていても、かたくなに「俺エヴァンゲリオンだけは見ないから」と言い張ってました。
なんでそんな意固地になったかと言うと、エヴァンゲリオンをきっかけに世の中の空気が 「みんなアニメ見てるよね?」と手のひらを返したのが納得がいかなくてむしゃくしゃしたからです。
なんだよお前ら、カラオケでアニソンなんて非常識とか言ってたのに、なんでエヴァだけはセーフなんだよ、その線引きマジで意味わかんねーし、いい年してアニメに熱中なんて恥ずかしいとかディスりながら自分も陰でこっそり見ていたんじゃねえか。
俺は見ねえし、俺は絶対に見ねえし!お前らいい年してガキっぽいアニメ何かに夢中になってんじゃねーよ!バーカバーカ。
てな具合です。
まあさすがに50歳を迎えて穏やかになったと言うか、そんな肩肘張らなくても受け入れられている時代になったのだから、意地を張って見ない方が恥ずかしくなってきました。
噂ではついに完結したらしいですし、 ちょうど良いタイミングでないかと思いました。



今回の視聴プラットホームは Amazon プライムビデオです。
一般ユーザーは有料。プライム会員特典で無料で視聴できます。
全年齢対象だし、字幕吹き替えの選択もないので間違いはないですね。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

2007年に公開された日本のアニメーション映画。
アニメシリーズ、『新世紀エヴァンゲリオン』のリメイク作品として劇場版4部作として作成されたシリーズの第一作。
総監督は庵野秀明で監督は摩砂雪
脚本・原作は庵野秀明
声の出演は緒方恵美林原めぐみ三石琴乃など。
上映時間は98分で言語は日本語。

あらすじ。

セカンドインパクトによって世界人口の半分を失った人類。
少年碇シンジは 非公開組織・ 特務機関 nerv の総司令である父の碇ゲンドウの命令で大型人型兵器エヴァンゲリオンパイロットとなって、襲来する謎の敵「使徒」と戦うこととなる。


見終わった感想。

ロボットアニメのかっこいいところが全部詰まってる。

最高にクールですね!
こんなおじさんになっても、エヴァが初めて起動する時はやっぱりワクワクしました。
いよいよ動くぞ、と感じた瞬間から少し焦らしてくるところが憎いね。
お約束通り、いきなり実戦投入されて思うように操れずに大ピンチ、苦戦しながら不思議な勝利を収める筋書きに大満足。
炎の中でゆらゆらと歩くエヴァの姿は誰が見ても巨神兵ですよね?
ナウシカと話が繋がってるんだと想像するだけでおじさんはまた興奮。
そしてクライマックスのヤシマ作戦
僕も私も微力ながら作戦に協力しているって想像できるの、良いですね。
ヤシマ作戦という名前だけは SNS などで度々目にしてきましたが、話の出典がエヴァンゲリオンで、このような作戦内容であることをやっと理解しました。
作戦遂行時、早口で電力関係のことを伝達していますが、きっと SF マニアがリアリティを詰めまくって理論的には達成可能な攻撃なんでしょうね。
何もかも大興奮、というわけではなく、おじさんにとってアップデートが必要なところもありました。
エヴァ初号機のデザインはちょっとロボットらしくない、と言うか私のロボット体験が古すぎる。
今時のロボットは昔のように四角く鈍重ではなくて、生物らしく機敏に動くんだ。
操作体系についてもレバーやペダルの妙な物理操作はもう古い。
意識をシンクロさせて伝達した方が絶対早い、だからこそ激しい格闘が可能なんだ。
とはいえ、こんなに激しく動き回ったらコクピット内のパイロットは常にむち打ちで大変だと思うんだけど、どんな構造になってるんでしょ?
本物らしさにはこだわっていて、機体が破壊されたケースを想定して脱出カプセルが用意されているところと、実際の射出の様子が描かれているところが良かったですね。ただ飛び出るだけではなく、ちゃんと安全な場所まで到達できるような激しい勢いでの排出であることはよくわかりました。
使徒のデザインはどちらかといえば生物よりで、ロボット対決というよりは怪獣対決。
エヴァ初号機が雄叫びをあげるところでギョッとしました。
そうか、ロボットも声を出していいんだ。

エヴァンゲリオン、トータルでの結論は開始10分ですでに面白く、「見ない」と意地を張ってたのアホですよねそうですよね、となったわけですが、それ以上に痛かったのは庵野秀明作品の系譜として見る順番を間違えたこと。
シン・ゴジラを先に見ちゃってるので、あれやこれやのかっこいい場面が既に体験済みになっていてインパクトが薄かったのが残念。

男子の心わかってる。

巨大な建造物というだけでドキドキするのに、それが動くんですから大はしゃぎです。男子の心わかってますわ。
町まるごと地下に潜るなんてどういうこと?
しかも結構動きが早くありません?ビルの地盤、この揺れに耐えられるのかな?衝撃を逃がす技術があるとしてもビルの中の人、ぐにゃぐにゃぐらぐらしてすっごい怖いと思います。
出撃の際にドックの作業所が変形しながら撤収していくのもかっこいい、そして動きがキリキリしてる。
林立するクレーン、動き回る重機、電柱と鉄塔そして電線、どいつもこいつも「分かってんな」
弾幕暑いし、火力も高い。
人によってはナイフによる近接攻撃、ライフルで長距離から射撃とか、 AT フィールドとか、それぞれツボは違えども男子が喜ぶ展開がてんこ盛りでお腹いっぱいになりました。

男子の心わかってる(本丸)。

男子にとってのサービスシーン、スケベタイムをたくさん用意してました。
物語の進行が、 メカ→スケベ→バトル→メカ→スケベ→バトルの繰り返し。
アニメ放送の山場を劇場版向けの尺に合わせてキュッと圧縮しているからでしょうか、 ハイカロリーのサービスの連続。
男子が思う存分、性的な眼差しを発揮できる作品になっておりました。
バンザーイ。
さすがに五十歳の枯れたおじさんでは思春期ほどのムラムラは沸き起こりませんでしたが、中高生の時に見たらムハムハだったでしょうね。
ラッキースケベのおっぱいタッチのところは理性が飛ばなかったシンジを褒めてあげたい………と言いたいところですが、話の筋で言えば綾波レイって妹なんですよね?
ウム、そういう楽しみ方もあるか。
直接的なヌードもたくさん出てきますが、どちらかと言うと直接なところよりも、下着姿とか着替えの方が興奮するのかもしれない。
青少年にとってのエッチは着替えと水着が限界ですよね。
映像作品でもなければ人の着替えをじろじろ見ることなんてありませんもんね。
まあそれを知ってか知らずか、脱ぎ散らかすところとか雑に身にまとうところを丹念に描写してるんですわ。
こういう適当なしぐさがかえってリアリティを増すというものです。
こんな刺激的な内容ながら対応年齢が全年齢なんだから、世界よこれが日本だといったところです。
でもこれを家族で見るのは気まずいのでは?サスペンスドラマの濡れ場では子供がそわそわしたものだけど、これは親の方がばつが悪いわ。

ストーリーはよくわからん。

物語がまだ序盤だから各キャラクターが深掘りできてないところもありますが、作者が碇シンジの生き様を通じて何を伝えようとしていたのか、よく分かりません。
襲来する使徒エヴァンゲリオンで倒せというミッションは分かるのですが、人間関係の描写が浅い。
学校生活の様子など全然わからん。
まあ碇シンジが内向的で何でも自己完結させてしまう人柄だから、他人に興味がなくて希薄な学校生活だということかもしれませんが、それにしてもミサトお姉さんもちょっとエッチなお姉さん以外の役割しか果たせていないように思いました。
非常にゲーム的と言うか、アクションゲーム+ストーリーモードのような体験でした。
そういうのを期待する作品じゃないことは監督の名前見れば分かるだろ、素人は黙っとれっていうことですね。
ストーリーについては完結までおとなしくしています。
野暮なツッコミなんて入れなくても期待通りに面白かったです。

見ればいいと思うよ。