ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

WiMAX 2+の深い罠・ハイスピードプラスエリアの速度規制に引っかかってひどい目にあった

突然スピードが出なくなってしまった。

9月の話です。
突然ネットの繋がりが悪くなり、スピードも出なくなりました。
数ヶ月に1度程度はこういうことがあります。
大抵は日曜の夕方、あるいは天候の荒れた日などに発生しますが、非常に一時的なものです。夜になる頃には安定します。
その時も台風が接近してきていたので、明日には回復するだろうとのんびり構えていました。

しかし台風が通過して影響がなくなっても一向に元に戻りません。
これはルーターが壊れたか?
先日の夜は派手に雷が落ちまくってたからなあ。
とも考えましたが、遅いながらも接続はするんですよね。

電波状態が悪いのか?
山の麓でカバー範囲ぎりぎりだから少し外れたのか?
でも十分窓際だしなぁ。
もしかして WiMAX に重大な契約変更があったのを確認もせずにスルーしてしまったのだろうか?
そこで私が WIMAX の代理店に選んでいる BIGLOBE の会員ページを開いてみましたが、ページのダウンロードが遅すぎてタイムアウトになって開けないと言う。
もう何が起きているかまるで確認できない。

WiMAX 2+の利用コースは容量無制限で、これまで一度も制限に引っかかったことがないので通信制限で遅いということはないだろうと。
引っかかったとしても1 Mbps くらいは出るので通常のネットサーフィンくらいには影響ないはずです。

通信量オーバーで速度制限が起きている可能性はないない。

そこは疑ってはいませんが、念のため確認してみようと会員ページを開きましたが、ページのロードが遅すぎて待てど暮らせど開けません。

日課にしているラジオ番組ですら聞けないのでイライラが募って気分がすぐれないのでふて寝していたら熱が出ていました。
そのまま入院となり、 ネットどころではない状態になってしまいました。

発熱による苦しさは3日ほどで峠を越したものの、点滴治療に必要な期間は2週間。
ここからは点滴を受けて寝るだけの、退屈と戦うだけの日々です。
せめてラジオ番組くらいは聴きたいんだよ。
ということでルーターも病院に持って来てもらいます。
入院中も Google Home で時間を確認できないとすごく困るし、退屈すぎる。
そして期待しているわずかな可能性。
病院ならきっちり電波を捕まえられるかもしれない。
病院でドキドキしながら接続しましたが、結果的には状況は変わらず。
もうだめだ。

電話で問い合わせてもらう。

入院するとベッドで寝たきりになって PC 操作不可能になるので自力解決は無理。
もう電話で問い合わせるしかありません。
でも自分では電話できないし、契約書の類は家に置いてあるので家族に代わりに対応してもらいます。
症状を訴えると「それは別の窓口なのでこちらの番号に電話してください」の連続で、うんざりするほどたらい回しにされた跡、やっと状況が分かりました。

1ヶ月7 GB の容量制限に引っかかって規制がかかっているということ。

は?
それはおかしい。
私が契約しているのは WiMAX 2+の flat ツープラスギガ放題だから通信容量の制限には引っかからないはずですが?

「いいえ、 ハイスピードプラスエリアのオプションを有効にした場合は1ヶ月7 GB を超えると規制がかかります」
「来月1日までは128 k bps での接続となりますので、 来月までお待ちください」

なんだって?
意味わかんないんですけど?
まあ詳しい理由はわかりませんが、 WiMAX 2+とはそういうもののようです。
問い合わせているのは家族だし、自分で調べることもできないので、ここはそれで納得するしかありません。
とりあえず原因は故障ではなく、利用プランがどうにかなったわけでもないと理由ははっきりしたので 気持ちは落ち着きました。
来月までおとなしく待つしかないようなので、 月末の退院目指してしっかり療養するしかありません。


自分で調べる。

無事に退院してから、自分でも調べてみました。
結論から言うと問い合わせ窓口の方が教えてくれた通り、制限なしのギガ放題であってもハイスピードプラスエリアに切り替えて7 GB を使い切ってしまうと当該月末まで速度制限がかかってしまうということです。
WiMAX の速度制限といえば、 三日間で10 GB のイメージが強すぎて、たとえ制限に引っかかっても3日で解除すると誤解しがちですが、ハイスピードプラスエリアによる速度制限は1ヶ月単位なので月の頭で引っかかってしまうと一か月間近く台無しになってしまいます。
しかもたちの悪いことにスマホのように後から追加料金を支払ってギガを買うこともできません。
もしうっかり制限を超えてしまった場合、メール受信程度しかできないギリギリのガラクタ通信機器に成り下がってしまいます。

今のお金が全ての時代に金で解決できないトラブルがあるなんて。
ちなみに速度規制がかかった時の通信明細はこんな感じでございます。
ばっちりハイスピードプラスエリア側に接続実績がありますね。

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通信規制にはまった時の明細。

ハイスピードプラスエリアって何?

ところでハイスピードプラスエリアとはなんぞや?
という話ですが、これは WiMAX の電波が届かないような場所にいる時に一時的に au の電波を利用できるというサービスです。
Au の方がカバー範囲が広く、回線の質が良いので便利でしょ? ということのようです。
私のように固定回線的に使っている場合は電波の届かない場所で利用する機会がないので理解が甘いまま使ってしまいがちです。
あくまで出張などで一時的に電波を借りるものなので容量制限が発生するのはまあ分かります。
本当に必要な時だけ使用量を見張りながら使う性質のサービスということですね。

ハイスピードプラスエリアを利用するには利用料1000円がかかります。
これは通信の有無に関わらず、一瞬でもオプションを有効にしてしまえば料金が発生してしまうので要注意です。
1ヶ月のうちに一瞬でも切り替えてしまうと料金発生ですから、注意が必要な深い罠です。

ハイスピードプラスエリアを利用するまたは中止するには。

ハイスピードプラスエリアのオプションを有効にする方法は二つあります。

一つはブラウザからルーターの設定ページを開いて切り替える。
もう一つはルーター本体のモードボタンを2秒以上押して切り替える。

このどちらかしかありません。
つまり自分から設定しなければ勝手に切り替わるということはありません。
何もしていないのに遅くなったと叫びたいところですが、この罠にはまった以上は、必ず自分の手でオプションを有効にしてしまったということです。
自業自得。
逆に自分からいじらなければ知らない間に陥ることはないので不必要にビビらなくても良いです。
もしうっかり有効にしてしまっても、上記の方法でオフにすれば、ハイスピードプラスエリアの利用をいつでも止めることができます。

なお、私が使っているルーターHuawei のホームルーター L -01です。
他の機器を使っている場合は若干の違いがあるかもしれません。

私にとっては罰ゲームでしかなかった。

ハイスピードプラスエリアの便利な使い方は理解しましたが、それでも制限を超えた後は従来の WiMAX のサービスに戻らないというのは理不尽だなと思いました。
7 GB の制限を超えた後はハイスピードプラスエリアの利用できなくなるだけではダメなのか?
ちゃんと利用料を見張っていて、7 GB に到達する前に通常のハイスピードに切り替えれば罠にははまらないのですが、制限間近になっても全く教えてもらえないのでハマる時はハマります。
うっかりミスで追加料金を支払うように誘導するサービスは少なくありませんが、 WiMAX の場合は 追加料金を支払わせてもらえないという謎仕様。

この事実を知った時愕然としました。
私はわざわざ必要もないサービスオプションを有効にして1000円払った上に、1ヶ月近い通信オーバーのペナルティーを食らっていたということですから。
お金を余分に払って通信できないするって、新手の修行じゃないですか。

私はなぜはまったのか。

単純にハイスピードプラスエリアへの無理解であることは間違いないです。
BIGLOBE の会員ページから1日ごとの通信量を確認してみると、ある日を境にハイスピードプラスエリアの通信に切り替わっていました。
ただ、その日に自分が何をしたか全く覚えていません。
勝手に切り替わらないと言うなら、自分に一体何があったのか。
テーブルが散らかってきたから片付けてもらうためにルーターのプラグを抜いたり移動させたりしてもらった時にボタンと一緒に鷲掴みされて長押しされてしまったかもしれません。
あるいは他のデバイスを接続する際に SSID を確認するためにルーターを持ち上げて シールを読み上げる時に押してしまったか。
ハイスピードプラスエリアへの切り替えが簡単すぎて怖いです。
オプションを一瞬でも有効にすると1000円かかるんだから、間違いのワンプッシュで1000円ですよ?
迂闊に掃除もできないじゃないですか。


規制がかかるまで未然に防げなかったのか。

ハイスピードプラスエリアになっているかいないか確認する方法があります。
とても簡単。
LED 点灯表示より確認できます。
Huawei のホームルーター L-01では、下から2番目のランプが緑色で点灯している場合は通常のハイスピードモード、黄色で点灯している場合がハイスピードプラスエリアモードです。
詳しくは取扱説明書をご覧あそばせ。

ところで私の場合、 ルーターの設定画面からLED の点灯をオフにしてあります。
常にランプがついていると鬱陶しいからという理由で、5秒経過後に消灯するようにできるのです。
しかもルーターの正面が座席から見えないように、そっぽをむいて置いています。
それはどれだけ親切に警告してくれても気づかないわ。
今回のことで懲りたので LED の自動消灯は止めにしました。

うっかりボタンプッシュは危険すぎるので止めたい。

LED の見方を覚えて、ハイスピードプラスエリアで 接続していることをすぐさま察知できるようになりました。
これで速度規制にかかるリスクは随分低下しましたが、一瞬でも有効にすると1000円の利用料が発生することは避けられません。
無意識にボタンの部分を触ってしまってモードを有効にしてしまう恐れは十分にあります。
2秒長押し程度では、うっかりを防ぐには短すぎる。


そこで設定画面からボタンを無効にできないものかとルーターの取扱説明書を熟読したところ、その設定はありました。
設定ページの基本設定タブを開いて「ハイスピードプラスエリアモード規制」のオプションをオンにしておけば、本体のボタンをうっかり触ってもハイスピードプラスエリアに変わらないということです。

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ルーターの設定画面


自分のルーターの設定を確認したところ、ばっちりオフになっていましたので速攻オンにしました。
ハイスピードプラスエリア の横にオンオフと書いてあって、その下に規制と表示されているので、 オプションをオンにするとハイスピードプラスエリアが有効になって規制がかかった場合は何らかの警告が表示される仕組みなのだろうと誤解してオフにしたのかもしれません。
よく説明を読めばわかるはずなのに、中途半端なところで改行されて規制だけが浮いているので完全に早とちりしてました。

LED だけでなくボタン抑制もダメな方向に設定していたということですね。
2ヶ月分2000円払って、約2ヶ月のペナルティという高い高い授業料を払ってやっと覚えました。


もし制限にかかってしまったら?

ハイスピードプラスエリアの速度制限かかってしまったら、どうすれば良いのでしょうか?

答えは翌月の1日を待つこと。

それ以外はありません。

忘れちゃいけないのは月が変わる前にハイスピードプラスエリアの設定をオフにしておくこと。
有効のまま来月を迎えてしまうと 、通信の有無に関わらずその場で1000円徴収されるはずなので、無効にしておきましょう。
規制が解除されたことに喜んで、そのまま使い続けてしまえば再びペナルティーです。
家族によるとサポートの方は「1日になってから切り替える」と教えたようなので、疑問が残りますが、料金発生が月初から月末までということなので規制がかかった時点でオフにしておくことをお勧めしておきます。


月をまたぐまでは128 K BPS で耐えるしかありません。
逆に言えば128 k bps だったら不安定ながらも接続できます。
まるで使い物になりませんが、運が良ければメールくらいは受信します。
特に Gmailは結構頑張ってくれて、何度もリトライすればページを開けてメールも読めます。
Google documentの音声入力も意外といけます。
Google 検索はまあまあ大丈夫。
Twitter心が折れるほど粘ったら自分のホームが開けてtweetのテキスト部分だけは読むことができました。
まあ128 k bps は無理ゲーです。

私が初めてインターネットを接続したのは28.8 k bps だったことに遠く思いを馳せてしまいました。
あの頃はあれが普通だったんだなあ。

まとめ。

まあとにかく先月は痛い目にあいました。
不要なオプション料金2000円は目をつぶるとしても、一か月近く手も足も出せなかったというのは痛すぎました。
WiMAX を固定回線的に使っている方にとっては、ハイスピードプラスエリアは罰ゲームへの入り口でしかありません。
うっかりして有効にしないように、ルーター本体ボタンの切り替えを抑制して、 LED の点灯色を常に確認する習慣をつけておきましょう。