ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

元祖なろう系 ?! ふしぎな島のフローネ プライムビデオで見れるよ

プライムビデオで世界名作劇場が見られます。
世界名作劇場は古典的な児童文学をアニメ化したシリーズです。
昭和40年代から平成初期まで続いた人気シリーズです。
有名どころでは『アルプスの少女ハイジ』『あらいぐまラスカル』など。

私にとって思い出深いのはタイトルにある通り『ふしぎな島のフローネ』です。
フローネという少女とその家族がオーストラリアに向かう途中で船が遭難して無人島に漂流するストーリー。

主人公が少女ということで女子向きかと思いきや全然男子向け。
ロビンソンクルーソーが下敷きになっていて、 冒険とサバイバル満載の内容となっております。
スリリングな展開と困難を乗り越える発想の連続に夢中。
毎週日曜の夜はテレビの前に釘付けでした。
三つ子の魂百までじゃないけどいまとやること変わんねーな。

プライムビデオで少しずつ見ています。
今14話目くらいかな。
お父さんのエルンストが知恵と勇気に溢れ人格にも優れているという「ぐう聖」で、お父さんを中心に一家が力を合わせて懸命に生き延びます。
難破船の中で安全を確保しながら情報を集める的確な判断能力。
船から逃れて島に渡る決断能力。
そのためにいかだを作る工作能力。
医者なのに造船できて航海術も持っているの? 自然現象と災害対策にも詳しい。
南の島の動植物の知識があって危険生物までカバーしてるの ?


この人 TUEEEEEE!!

これはあれですよ。
ラノベ異世界転生ものにありがちなパターン。
人類の歴史を変えた発明の再現とサバイバル雑学で無双する展開がこよなく愛される小説投稿サイト、いわゆる「なろう系」じゃないですか。
こいつは古くて新しいぜ。
主人公は娘のフローネなんだけど、彼女ときたらやばいほど落ち着きがなくて実質男子なわけですよ。
そこに注目すると、ガワは女子だけど中身はおっさんというフォーマットも近年流行のスタイル にも通じているようで不思議。

ところでこのフローネ、原作はイギリスの小説家ダニエル・フォーの『ロビンソン・クルーソー』ではありません。
ロビンソン・クルーソーの大ヒットを受けてスイスのヨハン・ダビッド・ウィースが執筆した 『スイスのロビンソン』です。
タイトルにロビンソンを加えることではっきりと同じであることを示してますね。
いわゆる二次創作作品。

岩波書店から日本語訳が出ていましたが既に絶版。学研の世界名作シリーズも同様に絶版。

これらの作品が執筆されたのは18世紀。
識字率が向上して小説という娯楽が飛躍的に発展した時代だそうです。
小説という形式が生まれたのもこの時代。
恋愛小説、官能小説、ゴシップ小説などどっちかと言うと下世話なものは人気で、もう一つの柱が「漂流物」 と呼ばれる冒険型の話です。
代表的なのは『ガリバー旅行記
少し時代は下がりますがジュール・ヴェルヌの『十五少年漂流記
日本では江戸時代享保です。
徳川吉宗が将軍の時代ですね。
近松門左衛門とか荻生徂徠とか。
演劇だと赤穂浪士とか。
たくさん作品が生まれたということは歴史に埋没した作品はきっと多数あったことでしょう。
異世界転生俺 TUEEEなろう系小説は何かと侮られ気味ですが語り継がれる作品は必ずあると思います。

ここでトリビア
ロビンソン・クルーソーとなろう系小説に共通する特徴がひとつ。
ウィキペディアによるとタイトルがアホみたいに長い。
タイトルだけ読めばだいたい分かる。
Wikipedia から引用するとこんな感じ。

「自分以外の全員が犠牲になった難破で岸辺に投げ出され、アメリカの浜辺、オルーノクという大河の河口近くの無人島で28年もたった一人で暮らし、最後には奇跡的に海賊船に助けられたヨーク出身の船乗りロビンソン・クルーソーの生涯と不思議で驚きに満ちた冒険についての記述」

長すぎワロタ。

さすがにロビンソンクルーソーの方は日本語訳の書籍が多数存在します。
タイトルは簡潔だけど。
完訳版を選ぶべきか否か。

古典的名作なんだから青空文庫があるか。
旧仮名遣いが大丈夫であれば森鴎外の翻訳がありますね。

[[図書カード:ロビンソン・クルソオ](https://www.aozora.gr.jp/cards/000129/card53713.html):embed:cite]

思い出の調査発掘 ジョジョの奇妙な冒険

Amazon プライムビデオでアニメのラインナップを充実させているようで、これまで1話ごとに有料配信されていたアニメの数々が会員特典無料で見られるようになっています。

その一つが『ジョジョの奇妙な冒険
昔本当に好きで何度も繰り返して読んだ思い出の作品です。
少しずつ時間を見つけながら半年かけて第三部完結まで行きました。
本当に好きと言いながら、原作では第3部の途中で脱落(連載を読むのをやめた)ので最後どうなったのか大雑把にしか知りません。
30年後とはいえアニメで見られる幸せや。
これも承太郎が起こしたジョジョ人気とアマプラのおかげです。
第3部が大きすぎて 完結した時には不思議な爽快感がありました。
何という大冒険だったか。

第3部の人気が圧倒過ぎて第一部と第二部はおまけみたいな扱いになってますけど、是非とも第1部から見ていただきたい。
第3部でスタンドという概念が定着して波紋で戦う第一部と第二部が浮いているように見えるのは事実。
登場人物ごとにユニークな能力を発揮する 能力バトルと比べてしまうと単純すぎる。
しかし荒木節は 絶好調なんです。
ジョジョの面白さってそこだから、戦い方とか勝ち負けではなくて わざとらしく強調された常軌を逸したセリフを楽しんで頂きたい。

第一部はアニメよりもコミックの方がいいかも。

試し読みの範囲でジョナサンがディオと出会う場面を読めます。
この容赦のなさ、悪の美しい描きかた、当時の少年誌の中では超インパクトの刺激でした。
今の時代は刀で首を切り落とす演出が当たり前になってくるから気付きにくいけどね。

眺めの会・4月上旬 『逆境ナイン』

思い出の作品、実写化されているのにまだ見てない。

今回は 情熱的で笑える作品を見たいなーと思いました。
前回の『ソウル・キッチン』もそういった作品だったから連続ということになるのかな?
情熱不足で物足りなかったか、あるいは面白かったので同じ路線を続けたかったか?

そこで思いついたのが『逆境ナイン
原作は80年代末期にカルト的な人気を博した島本和彦の漫画。
球漫画の常識を破って、試合中の競技内容についてほとんど描かずに徹頭徹尾精神論に終始した規格外の漫画でした。
弱小チームが猛特訓で競合に競り勝つ筋書きに食傷気味だった私にはドンピシャに入りました。
原作が本当に好きで人生を変えるほどだったと言っても過言ではありません。
野球の試合なのに112点入る、しかもそれを逆転するなんてある?
「こんな馬鹿馬鹿しい展開は漫画ではありえない、読者がついてこないからだ」
なんて台詞が組み込まれている漫画、ある?
その無理な展開を強引に押し通すパワーワードの数々。

すっかり思い出散歩してしまった………。
この逆境ナインは2005年に実写映画化されていたのでした。
好きだったという割には見ていないばかりか存在すら忘れてました。

ただし漫画の実写化作品を熱狂的な原作ファンが見るのは要注意。
不用意な改変で炎上した作品は数知れず。
ちょっと不安ではありますが、悪い噂は聞かない。
一般的には学園コメディ作品は失敗が少なく、原作が完結して時間が経っているので 大丈夫だと思います。

今回の試聴プラットホームは Amazon プライムビデオ。
有料コンテンツとなっています。

逆境ナイン

2005年に公開された日本のコメディ映画。
甲子園に出場するために懸命に努力する高校生たちの斜め上の悪戦苦闘を 屁理屈の精神論で丸め込みながら進んでいく。
監督は羽住英一郎
脚本は福田雄一
原作は島本和彦
主な出演者は玉山鉄二堀北真希田中直樹藤岡弘
上映時間は115分で言語は日本語。

あらすじ。

勝利至上主義の高校、全力学園の野球部は万年一回戦負け。
野球部キャプテンの不屈闘志は校長に呼び出され野球部の廃部を告げられる。
野球部を存続させたい不屈は甲子園優勝を約束し、それを証明するために強豪高校の日の出商業に練習試合を申し込み勝利すると宣言する。
部員達を説得して猛練習に励むが、次々と「逆境」が襲いかかる。

見終わった感想 ガチガチネタバレ。

真剣にバカ、無理が通れば道理が引っ込む。

笑った。
原作は熱血スポ根とギャグの要素が融合していますが、映画版はコメディ要素が強い。
監督の サカキバラ・ゴウがボケキャラになっていたのが味付けを大きく変えたと思う。
監督ってもっとギトギトして 精神的圧力の強い人だと思っていたから驚いた。
ちなみに私は原作を熱血スポ根として楽しんだタイプ。
監督が謎の覆面レスラーとして登場した時は正直「なんじゃこれ?!」と思ったけど、その辺は面倒くさくなりそうなので後にする。
監督以外にも違和感のある場所はあったけど、新しい解釈を提示されたようで悪い気はしない。

コメディ部分は十分にバカバカしくて楽しめた。
監督の名言が出るときにドーンとエフェクトがかかるのは映画ならでは。
自業自得の石碑が最後まで残っていて笑える。
不屈がスナイパーの打球を受けて失神して目覚めるまでの時間が本当に一緒で暗転すらなかったところも good。
112点差のスコアボードを見て後ずさる姿も良かったね。
スナイパーの打球が投手に直撃した瞬間、映像がレントゲン写真になるの、 超笑える。
スタジアムに続々と救急車がやってきて負傷したピッチャーが運ばれていく描写は原作にはなかったと思う。

原作厨のめんどくさいところ。

さて後回しにしていた サカキバラ・ゴウ。
謎の覆面レスラーとして登場するなど、原作からはかけ離れている。
キザな態度で頓珍漢なことを言うボケキャラになっているせいで含蓄のある言葉が中身スカスカになってる。
こんな軽い人の言葉で発想の転換なんてできる?
試合を左右する決定的な場面なんだけどなー。
そこら辺がちょっと引っかかりつつ、コメディの空気感としては正しいかもと思ったり。
つまり読み違えているのは私。
ただ名言が幅広い層に受けていたのは事実。
私の解釈が偏っていたわけではないはずだ。
しかし映画では名言はそれほどクローズアップされていない。
あれは島本和彦の迫力ある絵柄があってこそ成立する島本芸なのかもしれないね。
原作厨としては寂しいが映画版の監督 (羽住 英一郎)の解釈ではそうだったのだろう。

私がどうしても織り込んで欲しかったのは、9回裏の攻撃で連続ヒットを繰り出す場面。

日の出商業キャプテン「偶然だ、まぐれはいつまでも続かない」
不屈「まぐれが10回でも続いた時まだそれを人はまぐれと呼ぶか?否!実力と呼ぶ ! 最後のバッターが誰になるかはわからんがお前は実力で負けるのだ」

飛行機がなぜ高く飛べるのかのところに続いて燃えるところだったと思うんだけど。


桑原さんの存在をカットしたのはかなり苦しいが、話を整理するために必然的にこうなる。
しょうがない。
問題は遊園地に行って部員たちに目撃されるまでの流れをどう整理するのか。
親戚の子と行くって………唐突だな。
マネージャーに汚名を着せてるし、無理があるなとモヤっとした。

日没で試合が翌日になった経緯がカットされていたのも苦しい。
映画としての流れはあれで正しいんだけど、男球を習得するきっかけが少し弱い。
あれは一晩眠って覚悟を決めたからこその盛り上がりだと思う。
男球の再現性はとても高くて満足しているけど。

いくつかケチをつけたけど、再現性の高い場面がたくさん見られたので満足はしている。
日の出商業との練習試合が決まったことを告げられた部員達の「無理だ~~~」の様子が思い描いた通りだった。あれは最高だった。
他にも気に入った場面がたくさん。
寝ぼけて腕を踏んづけるベキベキってとこ。
新屋敷と山下のキャラがちゃんと立ってて安心した。
サッカー部への風評被害が甚だしいが。
ハンダゴテでラジオを直している時に火傷のエピソードだけでなくダンプにひかれそうなところを救済する所まで再現されていて嬉しかった。

不屈役の玉山鉄二の演技は良かった。
「まだ左腕が残っている」
といったかっこいい役回りだけでなく。
「廃部だ !」「決定ですか ?」
「全然勉強してないんだ 」
などの弱気なところもうまく再現できてた。

舞台は三重県

原作では全力学園の所在地は明かされていないが、映画版でははっきりと三重県ということになっている。
三重県出身としては心が騒ぐ。
伊勢うどんの看板が出てきてまさかと思ったが、なぜ三重県
コンビナートとかジャスコとか、いかにも三重県
主題歌が岡村孝子なところも含めて東海地方と縁が深い。

原作。

原作は小学館から出ています。
紹介しているのは Kindle 版。
全6巻で完結。

絵柄がギトギトなので好みが分かれると思う。
ちなみに映画では県大会決勝で日の出商業に勝利して終わるが、原作には続きがあって甲子園優勝まで行く。

電動歯ブラシは2ヶ月に一度、ブラシを交換するんだそうで

年末に手動の歯ブラシから電動歯ブラシにアップグレードしました。
購入したのはパナソニックの音波振動歯ブラシ・ドルツ EW-DA45(グレー)です。

https://panasonic.jp/teeth/products/EW-DA45.html

音波振動ハブラシ(電動歯ブラシ)ドルツEW-DA45 | 商品一覧 | オーラルケア(電動歯ブラシ ドルツ) | Panasonic

モデルチェンジしているのでしょうか、現在は少々型番が変わって値段がお値頃になってます。

箱の中にはブラシが2本入っていました。
一本は極細毛ブラシ。
もう一本は クリーン&ホワイトブラシ。
おそらく普段使いは 極細毛ブラシを使い、着色が気になる時はクリーン&ホワイトブラシを使うのだと思います。


最初は無難な極細毛ブラシから使いました。

すみずみまで磨けている感触です。
このブラシの交換時期はメーカーによると2ヶ月。
交換時期が来たので 交換用ブラシを調達しなければなりません。
しかしその前にやることが。
クリーン&ホワイトの実力を知らないまま 使い続けるのはもったいない。
試しに使ってみます。

感触としてはゴリゴリした感じ。
歯の表面にはよく馴染むけど歯茎が当てづらい。
奥歯のすっきり感はイマイチ。
使い続けていれば良さがわかってくるかと一か月ほど試しましたが仲良くなれず。

これからは極細毛ブラシ一択でいいや。
覚悟が決まったので極細ブラシを購入。
その後コロナ感染対策として電動ブラシが禁止されたので一か月間使わなかった。
電動ブラシが解禁されたと同時に再びブラシの交換。
結果的には2ヶ月に1度の交換ペースとなった。

ブラシの交換ではひと騒動がありました。
ブラシの引き抜き方が分からない。
本来なら使わない時間はブラシを抜いて保管するようにアナウンスされているんだけど私はつけっぱなし。
家族で共有するならまだしも自分専用だからつけっぱなしでも問題ないのね。
だから引き抜き方が分からない。

常識的に考えればゆっくりと真っ直ぐ引き抜くだけなんだけど確信が持てないです。
簡単に抜けないように少し回転させ引き抜くタイプということも考えられます。
もし率直に引き抜くタイプでなかったら 壊れるほどの力を込める可能性がなくはない。
念のため取り外し方を確認しようと交換ブラシのパッケージを確認したけど記載されてませんでした。
それならばと Google 検索してみたけど、型番がすぐに分からなくてブラシの形がちょっと違う。
動画を見たら内容が使い方と磨き方で交換方法には触れられないまま終わっていった。
3分近い動画を我慢して最後まで見たのに!
結局引き出しから取扱説明書を出してきて確認しました。
でもいまいちはっきり記述されてなかったらしく、ビクつきながら引き抜きました。
ただ真っ直ぐ引き抜くだけですぽっと抜けました。



極細毛ブラシ、久しぶりに使ってみたけどやっぱりすみずみまで磨けている気がする。
新品のブラシって偉大だ。
電動ブラシが久しぶりだったこともあるだろうか、歯茎の隙間がスースーして歯医者で歯石除去を行ったあととよく似た気持ちになった。
清々しい気分で外を見ると庭の駐車場の桜が満開だった。
気がつけば新年度。
ブラシも心持ちも新しくなった。

我ながらよく感染しなかったと思う

後から恥ずかしくて削除したくなるかもしれないけど一応書き残しておく。


あれはコロナワクチンの接種の直後。
私はベッドに潜り込んで寝てた。
クラスター化の兆候は見えないとはいえ感染者が出ていたため部屋の換気が強めで窓が開いていたからだ。
私には寒すぎる。
無理して起きていても何一つ良いことないし、寒いのを我慢して体を冷やしていたら別の意味で体調悪くなる。
副反応で微熱が出ていたからなおさらのこと。
そしたら同じフロアから続々と感染者が………。
この熱は果たして副反応かコロナ感染か。
恐怖と寒さで震えて寝てました。
私のベッドは窓のすぐ横なのに夜中も窓が開いているんですもの。
しかもタイミング悪く、真冬並みの寒波ですよ。
布団を首までかぶって毛布3枚被せてもまだ寒い。
こんなん絶対コロナになる前に普通の風邪にかかるわ。
相部屋に感染者が出た時が不安のピーク。
体が熱い。
口が渇く。
不安だから PCR 検査してもらったけど陰性だった。
働けワクチン!仕事しろ!
リスクを負って痛い目を見て接種したからには感染なんて許さんぞ。
明日の夜は唐揚げだって聞いている!それを食べるまで倒れるわけにはいかん!
そして来週には握り寿司の予定が控えている!味覚を失った状態で食べるわけにはいかん!
そしてそして!風呂にも入っていない 不衛生な体で死ねるか。
自分でもビックリする位の生への執着心出た。
一週間後の握り寿司を目標にして耐えに耐えていたら、フロアの住人が軒並み感染してガラガラになった。
コロナの猛威を改めて感じた。
部屋から出ないでというお願いを理解できない人は当然のごとく感染して隔離部屋に連れて行かれたので、こちらも感染リスクは下がった。
しかし 職員が感染で倒れ始めたので不安なのは変わらない。
ワクチン接種から10日経ったのでそろそろ抗体ができているだろうと信じて 体力を損なわないように過ごした。
感染者の隔離期間を終えて帰って来たら勇気が湧くだろうな。
その日を信じていたら、 隔離を終えても咳が止まらないらしくゴホゴホという音が廊下で溢れてて勇気がくじかれたw。
苦しい苦しい隔離期間を終えた解放感で興奮しているからかトイレに出かけた際に近づいて話しかけてくる。
お願い、まだロックダウンは解除されてないの。
私は今から感染しても不思議じゃないの。
もう近づいてくる人と怖くてしょうがない。
もう一つ懸案事項があって、病院受診の予約日が控えている。
指折り数えてみると隔離期間終了ギリギリ行けそうだ。
行けるか行けないか問い合わせてもはっきりした回答はない。
途中で一人でも陽性者が出たらカウンターリセットだからね。
こんな連帯責任ある?
別フロアを含めれば関係者100人くらいにはなるんだから一人くらい出そう。
すっかり 人間不信じゃ。

俺のコロナとの戦いはまだ終わっちゃいない

施設のコロナ騒動は終焉を迎えました。
フロアの移動が解禁。
リハビリの再開。
食事は食堂で。
お茶は自分のタンブラーで。
歯磨きは電動ブラシで。
徐々に日常が返ってきました。


ここまで一か月以上かかったよ。
長い旅路だった。
もうこんなのこりごりだよ。
職員を含めて6割くらい感染したか。
幸運なことに私は感染していない側。
皆さん感染から回復して 解放された自由を満喫しているけど、 私にはまだ感染リスク残されているのでそれが逆に怖くてしょうがない。
陽性者が出てから一か月超、まだ入浴もできていないし、終わっちゃいないんだよ、私にとっては。

それにしても感染が広がる速度の速いこと。
毎日コンスタントに出続けたからね。
隔離部屋はあっという間に10人を超えてウイルスに満ち溢れてしまった。
このような部屋で世話をする介護スタッフたちが無事なわけがない。
一人が倒れ、また一人倒れると慢性的な人手不足のために急速に仕事が回らなくなる。
残業に次ぐ残業。
夜勤そして夜勤。
疲労困憊で当然のごとく抵抗力落ちてまた感染。
こんな状態でも逃げ出さなかった職員たちの勇気には敬意を表したい。
本当にお疲れ様でした。

救われたのは感染が広がったのは私がいるフロアだけだったこと。
全てのフロアで発生していたらと想像したらゾッとする。
別の目線から見れば、よそのフロアがいつクラスター化してもおかしくない。
またあの生活に逆戻りする可能性がなくはない。
蔓延防止が解除されて春休みで桜も咲いて気が緩みまくってるからね。
まだ終わっちゃいないんだよ。

眺めの会・3月下旬『ソウルキッチン』

困った時はグルメが一番 海外料理映画に挑戦。

眺めの会は今回も一週間遅れで開催です。
相変わらず心が疲れているので刺激的な作品は遠慮したい。
こんな時は美味しそうな料理とゆったりした時間を過ごせばいい感じで まとまることは分かっています。

気がつけば前々回は『かもめ食堂』でコーヒーを、前回は『日々是好日』でお茶をいただく映画でした。
どちらの作品も邦画ですね。
そこで今回は海外の料理映画からピックアップすることに。

そこで Google 先生に料理映画のまとめサイトを教えていただいたのですが、 欧米の作品には料理が主役の物は少ない。
パティシエがデザートを作りながら恋をする話とか、三ツ星レストランとか、 おしゃれ成分が強すぎるの。
もっと食欲を満たす飲食店の話が見たいんだよ。
油だよ油!

いっそのこと『とんかつ DJ アゲ太郎』でとんかつ成分でも補充しようかとクリックしかけましたが、やはり3回連続で国内作品というのもいかがなものか。
最後に引っかかったのが『ソウル・キッチン
ソウルと言っても韓国映画ではなく魂の方のソウル。
ドイツのハンブルクが舞台になっているそうですよ。
どんな作品か知らんけどキッチンと言うからには食事が出てくるんでしょう。

予備知識ゼロで向かいます。

今回の試聴プラットフォーム Amazon プライムビデオ。
プライム会員は会員特典で無料で視聴できます。
字幕版をチョイス。
喫煙・飲酒・性描写を含みます。

ソウルキッチン。

2009年に公開されたドイツのコメディ映画。
監督脚本はファティ・アキン
主な出演者はアダム・ポウスドウコス、モーリッツ・ブライブトロイビロル・ユーネル
上映時間は99分で言語はドイツ語・ギリシャ語。
年齢レーティングは PG 13+。

あらすじ。

ジノスは飲食店「ソウルキッチン」の経営者。
忙しく働いているが自転車操業で経営に追われている。
税務署からの督促、保健所からの指導など次々と経営危機が訪れる。
恋人のナディーンとはすれ違い、彼女は遠い中国に転勤となってしまう。
窃盗で服役中の兄が仮釈放されてきて書類以上働いているように偽装してくれと頼んできた。
しかも働きもせずにぶらぶらと自由に遊んでいる。
起死回生のつもりで凄腕料理人を雇ったが、プライドが高くて扱いにくい。
客と喧嘩して常連達を失ってしまう。
踏んだり蹴ったりだったがふとしたきっかけで店の経営が一気に好転する。

見終わった感想 ネタバレを含む。

結局アゲ太郎じゃねえか。

冒頭から BGM が良くて『いい曲を使ってくるな』と思っていたら、料理映画ではなく音楽映画でした。

経営危機のレストランに流しのシェフがやってきてトラブルを起こすところまでは王道パターン。
「お前らは料理の味をわかっていない。油で揚げただけの冷凍食品を食べたかったらスーパーで買って 食ってろ」
「じゃあ帰るわ。おれたちゃあの味が好きなんだよ」
なんてお粗末なやり取りで常連たちが一掃。

テンプレ通りならこの先の展開は創意工夫で集客するはずなんだけど、これは日本映画じゃないんだな。
ひたむきな努力と誠実さが報われると思ったら大間違い。
もっとシンプルに、イージーにいこうぜ。

金のないバンドの連中に店のスペースをリハーサル場所として貸してやったのが浮上のきっかけ。
彼らのファンたちが料理を注文し始め、 店の雰囲気が一気に変わりました。
地元の人たちの憩いの場だった店が輩達が乱痴気騒ぎする治安悪そうな店に。
これでいいのだ?!

そこにだらしない小悪党の兄が絡んできて クラブから強奪してきた DJ 機材を使って 踊れる店にシフトチェンジ。
盗品だってわかっているのに結局返さずに使うのかと目が丸くなった。
ガラの悪い客に見えるけどうわべだけ。実はセレブでお忍びで来ているので味にはうるさいとかいう設定を想像もしましたが特に描写もなくやっぱりただの 酔っ払いでした。
こいつらの目当ては絶対に酒と薬とセックスで料理じゃない。
明け方にはフロアでパコってるじゃないか。
これがクラブカルチャーだと言われても私は苦手だな。
私は料理を通じて心が救われる話を期待していたのだ。
タイトルの『キッチン』がもはや虚しい。
『これじゃない 』と気づいたものの、欧州の映画を見るのも貴重な機会なので 最後まで見ることにする。

音楽はイケている ただし………。

登場する音楽はご機嫌。
誰もが知る名曲だろうか?
それとも知る人ぞ知る隠れた名曲だろうか?
曲名を知りたくなったので調べたらサウンドトラックの CD が発売されているようだ。
Amazon では輸入盤を見つけることができる。
これを見れば楽曲は分かるはずだ。

Soul Kitchen

Soul Kitchen

Amazon

まあ無理して CD を買わなくてもサブスクがあるから聞きやすい環境だと思う。

エンディングで紹介されるのは利用されたトラックのジャケットなのか?
すごくデザインは良いです。
そして気の利いたアニメーションをする。
これはアーティストのファンなら大喜びかもしれない。
残念ながら私にはその価値はわからない。
私は冷凍食品のようにわかりやすくてお手軽な音楽が好きなんだ(笑)。

演出は控えめ。

ストーリーは比較的単調。
特に伏線がなく因果応報もなく脈絡ないまま進んで行く。
浮上のきっかけをもたらしたバンドメンバーがそこにいたのは偶然だし、 興奮したファンたちが夢中で食事を注文するのも偶然の要素が強い。
兄貴がクラブで DJ の機材と出会うのも唐突だった。
ストーリーを理屈で理解する人にとっては理不尽かもしれない。
もちろん山あり谷ありでドタバタしながら進んでいくのだけど、笑いどころ泣き所のシグナルがうすい。
日本の作品はボケ役とツッコミ役に分かれて状況を無理なく説明してくれるからわかりやすいですね。
特にアニメではギャグパートがデフォルメキャラになったり大げさなリアクションをするなど演出を過剰に噛ませてサービス精神たっぷりですからね。
私の映画鑑賞態度も冷凍ピザの味も慣れ親しんだ客のように リテラシー低いのかもね。


うまくいきそうになると大失敗する流れが非常にこち亀両さん的。
身を滅ぼし方がリアル寄りだったから笑うよりかわいそうになってしまった。
あんな兄貴嫌すぎる。
ヘルニアで走れなくて逮捕される場面が本当に草www。

エピローグで各登場人物たちのその後の身の振り方が 出てたけど余計だった気がする。
ホール担当のお姉ちゃんの色っぽさが素敵だね。
やはり最大の山場は常連客が本当に一人もいなくなるところだった。