ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

縄文人も楽じゃない!? 思ったより大変などんぐりの食べ方

先日焼きビーフン食べてたんですよ。
ビーフン美味しいですよね。
米粉で作った麺なんですよね。
あの固い米を製粉するのはなかなか大変な労力でしょうからとっても贅沢な食べ物なんでしょう。
そもそも米が手間のかかる食材なんですよね。
あんなに細かい粒を一つづつ稲穂から剥がして脱穀して初めて食材になるそうですよ。
日本人は米を食うのが当たり前になってますが、十分に効率的に処理できてこそ主食として成立するんですよね。
稲から米を取り出すのは手間がかかるんですよ。
現代までに数々の革新的農業技術処理技術が生まれたおかげですよね。
弥生時代はどんだけ苦労したやら。
それを考えると比較的粒の大きいどんぐりの方が簡単に手に入って調理段階まで持って行けたのではないでしょうか?
縄文人弥生人の真似をして稲作を取り入れた意味が分からない。
縄文人はどのような形でどんぐりを食べていたのでしょう?
縄文土器で煮るのが主流だと思いますが、その他にも細かく砕いてクッキーにしたり、肉と混ぜてハンバーグにしたというのは本で読んだことがあります。
ところで私は昔からずっと引っかかっていることがあります。
どこで仕入れた知識が覚えていませんが、「どんぐりの渋みは縄文土器で煮るとなくなる」 と書いてあったのです。
その時は訝しみながらも「縄文土器には細かい穴がたくさんあるので渋みをろ過する機能があるのかもしれないな」とスルーしてしまいました。
そんな機能があったらもうちょっと取り上げられて周知されるんじゃないかと。

この際だから食べ方を調べてみました。
でもこれを調べるのが結構骨が折れました。
どんぐりのレシピがたくさん出てくるのですが縄文時代のあく抜き方法までは紹介してくれない。
むしろそういう記事が邪魔して欲しい情報にたどり着けない。
なんとか見つけた PDF が本気すぎて怖いくらいドンピシャでした。

http://www.kyotofu-maibun.or.jp/data/kankou/kankou-pdf/ronsyuu6/01masuda-kurotubo.pdf

そもそもどんぐりと言っても種類は様々で渋みが強いものから弱いものまでがあるようです。
縄文時代と言っても長期間にわたるのでアク抜きできる手段を可能にするような技術の有無についても関わってきます。
耐熱性に優れた縄文土器で長時間にわたって加熱する手段もあるのかな?
できるけどやらない可能性もあるので地方に伝わる伝統的な調理法を考慮しながら想像で補うしかないようです 。
最も手軽であろうあく抜き方法は水さらしのようです。
どんぐりの渋み成分は水に溶けるので流水に浸してアク抜きするようです。
殻を剥いて粗くつぶしてから晒せば早いもので30日、条件によっては数ヶ月かかるようです。
この通りだとすれば計画的に準備しなければならなさそうです。
近くに流れの緩い湧き水がなければ縄文土器に水を貯めて毎朝交換することにもなるそうで。
こんなに手間がかかるとどんぐりの下ごしらえだけで毎日が終わってしまいそう。
あく抜き以外にも様々な工程を必要とするようです。

  • 中に入り込んでいる虫を殺すために一週間ほど水に浸す
  • 保存のために一か月以上かけてしっかりと乾燥する
  • 殻を剥いて製粉作業
  • 調理

これだと稲から米を取り出す作業と大差ないね。
たとえ私が縄文人でも稲作を始めたいと思ったのではないでしょうか。
とても面白い記事も巡り会えてすっきりしました 。