web世界での漫画的表現をもう一度考え直す
ぺったんRと言うossプロジェクトに参加しています。このプロジェクトの主旨は、表題の通りです。
近年では漫画のweb進出が活発で、日々たくさんの漫画がwebに公開されています。 web上で漫画を表現するための試みも様々なアプローチで実践されています。面白い漫画が簡単に閲覧できる環境はほぼ出来上がっているといっていいでしょう。
ただし、この環境は人間から見た完成であって、コンピュータから見れば意味不明な画像のページが羅列されているだけの未開の世界に過ぎません。人間は画像の中の文章と絵を瞬時に判別できますが、コンピュータはそれを理解できません。例えば、検索エンジンのクローラーなどは、そのページのコンテンツがどのような内容なのか処理することはできません。検索エンジンにインデックスされないのであれば、いくら漫画を作ってもwebの資産とはならないのです。
かつてwebに対する理解が乏しかった頃のことです。 中小企業などは自社の「ホームページ」を作成する際、紙のカタログをスキャンした画像を掲載することでwebに対応しました。これに対して、 web系の技術者たちは彼らのwebに対する理解の浅さを嘲笑しました。 HTMLでマークアップされていないページなどに、 Webコンテンツとしての資産価値はないと。
現在のweb漫画はこれと同じことが起きているはずなのですが、ここに突っ込む意見を聞いたことがありません。 HTMLの表現力も昔に比べて格段に上がっているので、マークアップによる漫画表現といえども鑑賞に堪えうるものになると思います。我々の主張はそこにあります。ぺったんRは漫画的表現をブラウザなどで簡単にマークアップするためのツールです。
ということで、かれこれ2年以上を費やして開発しているのですが、スキルの未熟さもあってまだまだ発表できる完成度にありません。とりあえず試作品は動いていて、スクリーンショット程度ならお見せできるのですが… 。
ご覧いただければわかるかと思いますが、セリフのテキスト部分を選択しています。テキストと画像が分離していることが理解いただけるでしょう。
今回はこれくらいで終わります。続きはまたいずれ… 。