どうせやることないのでイソップ寓話を読み直す
皆さん、コロナを避けるために外出を自粛していますか ?
その際の余暇活動に何をしていらっしゃるでしょうか ?
私はコロナ騒動がなかったとしても、結局できることが限られているので、これまで以上に通常通りの生活を送っております。
つまり、世間の皆さんと同じくあぐねる日々を送っているわけです。
これは面白くない。
やりたくてもできないポジションの熟練者なのに、持て余した人に手本を示すことができないなんて、まるで面白くない。
こんな時は私のようなバックグラウンドを持つ人が、率先して余暇活動を行わねば。
ということで、子供の頃に親しんだ昔話・おとぎ話などを読み直すことにしてみました。
昔話などは子供の頃に何度も繰り返して読んだので、すっかり自分は全部知っているような気になってしまっていますが、案外細部は思い出せないことが多いです。
そこで頑張って思い出してみると、話が噛み合わない理不尽な展開の話が多いことにも気が付きます。
みにくいアヒルの子とか、人は所詮見た目じゃねえかと突っ込まずにはいられません。
でも実際読んでみると、作者が言いたかったのは外見のことではないことに気づきます。
大人になってから読み返すと、発見がたくさんあってとても面白い。
そこで、以前から退屈な時は、青空文庫に収録された 内容固めの昔話を読むことにしていました。
とはいえ、昔話のタイトルをとっさに思い出せと言われても難しいので、グリム童話、イソップ寓話などの有名タイトルから当たるのが簡単だと思います。
そこで青空文庫でイソップ寓話を探すのですが、残念ながら収録されていません。
そこでアマゾンで文庫本を探してみます。
さすがに有名なシリーズなのでたくさんの翻訳がありますが、子供向けのものは分かりやすさ優先で内容を変更したりカットしたりされているので、自分の記憶や Web で読めるダイジェストと大差がありません。
そこで原点にできるだけ忠実で収録本数が多そうな岩波文庫のイソップ寓話集をチョイスします。
- 作者:イソップ
- 発売日: 1999/03/16
- メディア: 文庫
Kindle 版もあるので、紙の本のページがめくれない私にも大丈夫。
私は Kindle 版を選んでポチります。
Kindle 本には厚みはありませんが、なんと収録数は471編 !
毎日読んでも1年以上かかります。
と言ってもページ数は411ページなので、1話1ページにも満たない。
SNS よりさくっと読める。
電車の待ち時間どころか、喫茶店でコーヒーが出てくるまでに読めてしまう。
早速、何ページか読んでみました。
ざっと見た限りでは、人間関係の難しさを描いた苦い教訓の話が多いです。
人としてではなく、動物同士あるいは動物と人の関係で物語を進行させることで、利害関係から移りゆく人間関係の冷徹さを多少なりとも柔らかく受け止めることができました。
これ、全部人間で表現したらいやらしいなー。
ちなみにイソップ寓話は、紀元前6世紀頃に実在したアイソーポスという話の上手い寓話作家の話をまとめたものです。
2500年以上も昔からあったなんて、随分長いこと語り継がれてきたんですね。
それがはるばる日本まで渡ってきて、子供まで知っているなんて胸アツですね。
実際にはすべての物語をアイソーポスが作ったわけでもなさそうで、 諸国の昔話をまとめたり伝えたりしたようです。
話の上手さに定評があったのか、知名度と影響力が多大だったために、彼が得意な教訓話をイソップ寓話と呼ぶようになったようですね。
ウィキペディアのことを ウィキと読んでしまうようなものですね(例えが分かりにくい)。
しばらくの間は夕方に一ページ読んで現代の社会と人間関係に照らし合わせながら反芻するとします。