ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

代替肉の元年か? 世界的に進む人工肉の普及

代替肉が進化しているらしい。

先週, J-WAVE で放送されたイノベーションワールドで代替肉のベンチャーが紹介されてました。
ネクストミーツという会社の事業紹介で、日本人の好みに合った代替肉の開発が得意なようです。

nextmeats.co.jp


このブログでも以前にフェイク食品を何度か扱っていたので興味が沸きました。
うなぎとかチーズとかやってましたねそういえば。
フェイクシリーズとか銘打ちながら、全然ナンバリングされていない自分のいい加減さにも驚きましたが、遡ってみると半熟目玉焼きから始まったようです。

どうやら世界的には代替肉の需要がうなぎのぼりだそうですよ。
ただし日本は認知度もまだまだで、食品業界を挙げての積極的な展開までには至らないようです。

代替肉とは。

読んで字のごとく、肉の代わりとなる食材のことです。
概ね2種類あって、 工場などで培養された培養肉と、植物由来の食材を組み合わせた植物肉です。

肉の細胞を試験管的な場所で培養することで、各部位ごとに肉を生産できるという方向です。
培養肉は、肉を取るために殺される動物を減らす目的で開発が進んでいます。
かつては絵空事として捉えられていましたが、近年では現実レベルに近づいてきて研究が盛んになっています。
ディストピア感はありますが、研究の成果次第では本物を超える完成度の肉ができる可能性があります。

ja.wikipedia.org


代替肉は大豆などの植物性タンパク質を加工して作られた肉です。
材料は大豆だけではなくえんどう豆など様々な植物が使われています。
植物由来ということもあって、味覚だけでなく、肉らしい見た目や食感を出すための研究が進んでいます。

kotobank.jp

なぜ代替肉なのか?

動物愛護、環境問題、食糧危機、健康問題など、現代の社会が抱えているいくつもの問題を同時に解決できる可能性を秘めているからだというのが分かりやすいです。
これらの問題を放置していると、人類の持続的な発展に差し障りが出ることは間違いありません。

まあ例えば鶏肉なんですけど、値段を下げるために限界まで狭いケージの中に詰め込んで育てるのです。
それを可哀想と思わない人をひどいとは思いませんが、 何千何万という数の鶏が三密状態で飼育されている中で鳥インフルなどの感染症が発生すればどうなるか? コロナウイルスに悩む今なら直感的にわかります。
全部まとめて殺処分です。
値段を下げるために集約すればするほど、問題が発生した時の被害が大きくなるわけです。
それを防ぐために餌に抗生物質を混ぜる。
そのリスクは全部コストに乗ってくるので、 何をやっているのかさっぱり分かりません。
口蹄疫が出た時に牛を殺処分するのも大変だったようですね。

日本はガラパゴスの国なので、代替肉に未来を感じている意識の高い国とは事情が違うかもしれませんが。
健康問題についても、際限なく肉を喰らう国民ではないですからね。
もう日本には日本ならではの解決法があるのかもしれません。

ではなぜ私が代替肉に興味を持ったのかと言うと、フェイクが本物を超える瞬間があるのではないかと期待しているからです。
例えばベーコンは昔ながらの塩漬け熟成した本物のベーコンよりも、大量生産できるようにピックル液を打ち込んだやつの方が現代人にとっては美味しいと感じます。
カニカマ・アナログチーズなどのレベルも非常に高いです。
私はオーガニック原理主義者じゃないので本物の肉が一定量混ざっていても問題にしませんよ。
風味づけのために骨から出汁を取ったり捨てられがちな脂を混ぜても怒ったりしません。
中途半端な立ち位置ですけど急速に0にするのは反動が大きすぎて難しいと思うんですよね。

将来を見据えての可能性も期待しています。
天然ものと違って自由にデザインできるので、逆に伸びしろがあると思いません?
将来的には肉の風味がする大豆とか、肉のような食感に加工できる豆とか、 ゲノム編集も含めて品種改良されるようになると思います。
今で言う回る寿司と回らない寿司のように、 本物には及ばなくても明確に区分されながら受け入れられるのではないでしょうか。
と言うか食料価格の観点からも、生活習慣病などの健康面からも、いやが応にも 食べるしかない状況になるような気がしています。
それならば早めに技術革新してくれるに越したことはないです。
未来に向かって本物を越えていけ。


代替肉の入手方法。

代替肉は日本ならどこでも簡単に手に入ります。
だって[がんもどき]は代替肉の元祖と言って間違いないと思います。
精進料理なんて概ね代替肉ですからね。
ヴィーガンのように宗教的に肉を避けたい人は精進料理で良いのではないでしょうか?
それでも彼らだって肉の誘惑には逆らえないものなんでしょうか。
やっぱり精進料理ではダメなんでしょうね。

精進料理などとは一線を画した代替肉では次のようなものが手に入ります。

日本ハム・ナチュミート。

ハム、ソーセージ、ハンバーグなど本格的な フェイクミートです。
見た目はかなり本物に近いですね。
目新しいものだからといって格別に高いわけでもありません。

www.nipponham.co.jp

Amazon でも手に入ると言いたいところですが、現在は品切れです。

ナチューリ

デンマークからひき肉タイプのフェイクミートが出ています。
肉の状態ですから、様々な料理を展開できるということですね。
ただしこちらは量販店での入手は難しく、オーガニック専門店とオンラインショップとなるようです。
価格帯も本物の肉より上にありますね。

alishan-organics.com

alishan-organics.com

伊藤ハム・まるでお肉!

伊藤ハムからはまるでお肉シリーズより、ハンバーグ・ハムカツなど8種類が出ています。
こちらは代替肉というよりは、肉料理のフェイク食品ですね。
調理済みのスタイルなので肉の素材らしさは少なめです。

www.itoham.co.jp

next meats。

ラジオ番組で PR していた企業ですね。
日本人の好みに合わせた NEXT 牛丼の他、 NEXT 焼肉など がリリースされています。
ただしまだまだ量産体制が整わないようで、 スムーズに入手できないかもしれません。

nextmeats.co.jp

信栄食品・餃子。

餃子専門店から大豆肉を使った餃子が出ています。
それなりのお値段がしますが、こちらは Amazon で入手可能なようです。

www.sinei-foods.co.jp