ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

おじいさんのランプ 中高生の教科書に載せて欲しいと思った物語。

PC のラジオ環境を整えたことで聞けるラジオ番組がずいぶん増えました。
そこで新しい番組を開拓しています。
今週すごく心に刺さったのが、ラジオ日本 私の図書室です。
日本の文豪たちの短編を朗読してくれる番組です。

www.jorf.co.jp


前回はごんぎつねで有名な新美南吉のおじいさんのランプでした。
青空文庫で読めるのでお時間のある方は是非とも読んでいただきたい。

www.aozora.gr.jp


淡々と進められていく説明的な物語進行で着地地点を楽しみにしていましたが、とんでもない結末が待ってました。
このお話をそんな風にたたむのか。
すごくリアルだなと思いましたが、 Wikipedia を見ると本人の体験談のようですね。

ja.wikipedia.org



インターネットの発明とともに世界の時間の流れが飛躍的に速くなりました。
それによって、のし上がる産業もあれば廃れる産業もあり。
インターネットはたくさんのものを生み出し、たくさんのものを破壊してきました。
そこで生まれるのが人生をかけて打ち込んだ職業が無残に崩壊して失業する人。
自分の将来が確実に先細の恐怖に怯えながらも身動きが取れない。
廃業しなければ仕方がないと分かっていながらも、過去の自分が成し遂げてきた成果を否定したくない。
誰にでもあり得ることです。
運悪くそういった産業で生計を立てていた人が 乗り切るためのたったひとつの方法は古いものを捨て新しいものに変わることだけです。
苦しいけど嫌だけどそうするしかない。
時代の流れには勝てない。
それは現代に限った話ではなく 明治の終わりから昭和初期にかけての時代にすら起こり得たことです。

我々が苦しいのは時代のせいじゃないんですね。
若者たちは時代の流れの速さについていけずに置いてけぼりになりがちになるのは仕方がありません。
我々はラッキーだね、若者たちはかわいそうなとも思いますが、それでも 食らいついていくしかないんです。
長い人生、一度や二度くらいは社会の転換期に遭遇するものです。
辛い時はこのお話を読んでモチベーションあげてほしいですね。
若者だけでなく我々も巳之助少年のように時流に合わせた生き方をしていきたいですね。