ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

ハンディキャップ持ちのマウスのさばき方

はじめに

今回は身体障害者向けの記事です。
一口に身体障害者といっても体の状況は様々です。
私の場合は発声は滑らかにできるもののマウス操作は割とギリギリで左クリックしかできません。
私にとっては Windows ユーザーなのにクリックボタンがひとつしかないのです。
これはどうにも仕方ありません。

私は左クリックしかできないんじゃないんだよ。
左クリックしかしないんだ。

はい開き直り出ました。
そこで私が使っている右クリックを使わなくて済むいくつかの小技を紹介したいと思います。

ソフトウェアキーボードを使おう

まずはキーボードを入力できなければほとんど何もできません。
ソフトウェアキーボードを使えばマウスクリックだけでキー入力ができます。
雑なスクリーンショットですが、こんな感じにキーボードを画像で表示してキーをクリックするとキーボードを押したかのように入力できます。

f:id:yasushiito:20190305185315p:plain

ソフトウェアキーボードは様々なメーカーが製品を出しており、好きなものを選ぶことになります。
最も楽なものは Windows 標準搭載のスクリーンキーボードです。
インストールしなくてもすぐに使えるのがいいです。
今回はこのスクリーンキーボードを使う前提で説明します 。
スクリーンキーボードはスタートボタンから Windows 簡単操作と選ぶと見つかるはずです。

f:id:yasushiito:20190305185414p:plain

コントロールパネルの簡単操作から キーボードの項目からスクリーンキーボードを使用すると選択しても良いです。

f:id:yasushiito:20190305185502p:plain

スクリーンキーボードを毎日使う場合は後者の方法が良いでしょう。

右クリックしたい

皆さんが右クリックしたい最大の理由はコンテキストメニューを開きたいことに集約されるでしょう。
右クリックしたときにポップアップする小さなウインドウのことをコンテキストメニューと言います。

f:id:yasushiito:20190305185546p:plain

コンテキストメニューには便利な機能を呼び出すショートカットが表示されることが多いので、これを使えると操作がスムーズになります。
ソフトによってはこのメニューを使うことを前提として設計されているものもあり 、右クリックしないと全く操作できないこともあります。
このコンテキストメニューを開くのは簡単です。
キーボードのスペースキーの右側にあるこのキーを押すだけ。

f:id:yasushiito:20190305185625p:plain

このキーはアプリケーションキーまたはメニューキーと言います。
このキーはソフトウェアキーボードにも見つかるはずですから今すぐクリックしてみてください 。
どうです?期待するメニューは開きましたか?

フォーカスを知る

アプリケーションキーで右クリックが出来るらしいことは分かりました。
もしかしたら人によっては期待とは違うものが開いてしまったかもしれません。
実はアプリケーションキーはフォーカス対象の 右クリックが実行されます。
フォーカスっていうのはアイコンなどが選択されて色が反転されているものや入力カーソルがチカチカしているところのことです。
例えばエクスプローラでファイルを選択中の場合は、そのファイルの上で右クリックしたことと同じになります。

f:id:yasushiito:20190305185546p:plain

フォーカスさえ当たっていればキーを押すだけで右クリックができるのでマウスポインターがどこにあろうと関係ありません。
マウスポインターをソフトウェアキーボードに持って行っても心配ありません。

クリックしないでフォーカスを移動させる

メニューを開くにはフォーカスを当てれば良い。
そこまでは分かりました。
ではどうやってフォーカスを当てれば良いのでしょう?
ほとんどの場合左クリックすることでそこにフォーカスが移動します。
しかしながら左クリックしたことで何らかの機能が実行されて右クリックできないことがあります。
クリックしないでフォーカスを移すことはできるのでしょうか?
キーボードの矢印キーを押してみてください。
フォーカスが移動しませんか?
思ったように移動しないなら Tab キーを押してみてください。
大抵のアプリケーションではどちらかの操作でフォーカスが移動すると思います。

それでもだめなら

ショートカットしない作戦もあります。
右クリックメニューはよく使う機能を素早く呼び出すためのショートカットであることが多いです。
つまりアプリケーションのどこかにその機能を呼び出す操作があるのではないかということです。
操作の手順が煩雑になりますが使えないよりはマシです。

まとめ

色々苦労ありますが、あの手この手でなんとかなるものですね 。
自分の体で右クリックさえできれば何の問題もないことなのに、随分余計な苦労を要求されてしまうのですね。
まあ恨んでも仕方がない。
たとえ遠回りしようとも諦めなければできるのであれば大勝利じゃないですか?