GW 映画まつり『E.T.』
先日仲間内で映画の E.T. の話になりました。
私が最も多感な時期の80年代初頭、世界的ブームを巻き起こした名作中の名作です。
そんな直撃世代の私ですが、実はちゃんと見た事がありません。
私だけでなくその場にいたおじさん3人の誰一人として ET がどんなものか説明できず、薄ぼんやりした情報だけで話を進めたのでした。
これこそが映画祭りのテーマ「誰もが知る名作なのに実は観ていない作品」の筆頭じゃないですか。
今年は ET 公開から40周年の節目。
今日は5月5日のこどもの日だし、子供心に帰って ET を見るのがジャスティスだと思いました。
視聴プラットフォームは Amazon プライムビデオ。
有料コンテンツとなっています。
選んだのは字幕版。
吹き替え版の方がいいなと思ったのだけど Amazon は吹き替え版を推奨してくれなかった(検索トップページに表示してくれなかった)。
年齢レーティングは意外にも PG 12です。
見終わった感想 ネタバレ配慮はせず。
心温まる感動作。
蛇足なしの締めくくりに最高の拍手を送りたい。
ああ爽やかなエンディングだった。
なんだか分からないところが ET の「うまみ」だと思います。
ET の姿が最初に出るまですごく不気味なんだよ。
ET の造型がやたらキモいし。
子供ってわからないものとか怖いもの大好きだもんね。
子供のための子供の視線の世界観だったなー。
ET は大人には見えないって言うセリフがあるけど完全に図星。
私だって昔はエリオットの側だったはずなんですけどね。
私はもう汚れてしまったので大人からの景色で見るしかない。
それでも存分に楽しみましたけどね。
80年代初頭の大雑把な空気感が最高じゃないですか。
ちょっと乱暴な近所の悪ガキとか、まだまだ建設中の団地の家とか、 伸びしろがあって 空が広いですね。
近所の悪ガキがお兄ちゃんから招集された時にサングラスをかけてヘッドホンをして BMX にまたがるところ、80年代のキッズ達の夢が満載ですよ。
少年少女たちが可能な最大の冒険が自転車でカーチェイス。
そこで空なんて飛べたら夢ですよ。
パトカーを飛び越えるところは感動だったなぁ。
まさに昨日ラジオでー宇多丸がジョン・ウィリアムスの ET のテーマの話題から 「力づくで泣かしに来ている」と言ってたけど、ほんとそれ。
あんなん泣くわ。
映像と音楽の力って素晴らしい。
GW 映画まつり『プラダを着た悪魔』
これまで見逃してきた不朽の名作を見ると決めた今年の GW 映画まつり。
今回はちょっと趣向を変えて女性向け作品を選びました。
選んだのは『プラダを着た悪魔』です。
強制的にチャンスを与えられなければ一生見ないであろうタイトルです。
視聴プラットフォームアマゾンプライムビデオ。
有料コンテンツとなっています。
見終わった感想 ネタバレするほど深くはない。
業界が生み出したファッションデビル、その無駄のない手練手管。
おしゃれだね。
綺麗だね。
かっこいいね。
生き馬の目を抜くファッション業界の最先端で しのぎを削る人たちの情熱が分かりました。
私のようなおじさんにとってはファッション業界ってわかりづらい。
パリコレの意味が分からなくてずっと冷たい目で見ていました。
奇抜すぎて恥ずかしくて着られない服ばっかり出てきて 誰がどこで着用しているのか理解不能でした。
そんなファッション弱者の私にも息をのむほどの美しさがありました。
パリコレで世に現れた色合いや手触りが10年以上の時間をかけてコピーを繰り返されながら普及して手頃な価格となりおしゃれに疎い人の手にまで届くのですね。
パリコレはファッションが生まれる場所。
ただそれだけではなく、文化もそこで生まれている。
街全体がオシャレだったな。
パリコレの衣装の強さに負けないショーウインドウ。
眩しいウィンドウが似合う建物。
その建物を包み込む町。
パリのファッションから美しさが伝播していく。
ファッションは生活の中の芸術。
芸術の歴史のために人生を捧げたい。
業界のために寸暇を惜しんで働く情熱すら美しい。
とシンプルにサクセスストーリーを楽しむ気にはなれない。
パワハラ上司に罵られながら丁稚奉公を要求する業界に拍手するわけにはいかないでしょう。
アシスタントにペットの世話をさせる働き方のどこが かっこいいのか ?
カバン持ちを連れて歩くのが前提のファッションのどこが美しいのか ?
カーペットが敷き詰められた冷暖房完備の建物しか歩かない靴のどこに魅力があるのか ?
たん水化物を食べただけで見下される食生活のどこが理想だろうか?
その場所は美しく見えるけど地獄じゃ!!
そこに引っ張り込むのは悪魔じゃ!!
自分たちが美しくあるために弱いものを踏みつける悪魔じゃ!!
まさにタイトルが示す通り悪魔の紹介。
この作品で描かれる世界は完全なギルティ。
古臭いだけでは済まない。
ポリコレ的には健康を無視した体型維持は有罪。
SDG‘s 的には環境に配慮しない商品づくりは有害。
求心力を失ったファッション業界の徒花、最後のイタチっぺ。
それにしても時代のアップデートはすごいね。
たった10数年でかっこいいものが間違ったものと断罪されるようになるとは。
女性向け作品は往々にしてこういうことがあるから困る。
価値観が反転して 公開当時には名作だったものが見てるだけで嫌なものに変わってしまうから。
コメディ作品にも微妙な空気感にしてくれる場面はあるけれど女性向けの作品が一番きつい。
ところでファッション雑誌の編集長の Assistant ってそんなに給料いいの?
アパートの家賃を稼ぐために始めた仕事って設定だったと思うんだけど、その給料で一流ブランドのファッションを身にまとえるものだろうか?
生活費もかかるよ。
イケイケコーデなのに安アパートに姿を消したら失笑もんだからね。
業界人だからってタダでもらえるわけでなし、どんな錬金術があるんだろう。
親が資産家だったら興ざめだよ。
GW 映画まつり『2001年宇宙の旅』
SF 映画の金字塔『2001年宇宙の旅』
宇宙少年の心を鷲掴みにして後々まで大きな影響を与えた作品です。
パソコン少年の間でも話題は持ちきり。
人工知能搭載高性能コンピュータ HALからインスピレーションを受けた作品は数知れず。
こんな大型タイトルですが、私はまだ見てません。
どんな内容かも知らない。
ここで見なかったら多分一生見ないと思う。
視聴プラットフォームを Amazon プライムビデオ。
プライム会員特典で会員は無料で視聴できます。
今回は字幕版を選択しました。
見終わった感想 ネタバレあり。
スクリーンで見なきゃ意味ないな。
映像のスケールが圧倒的でした。
これはでかい画面で見てこその作品ですね。
そして時間の使い方が贅沢。
じっくり宇宙旅行を楽しんでください。
宇宙の旅とはよく言ったものだ。
宇宙基地とか宇宙船の迫力は大したものですね。
これ半世紀以上前の作品ですよ?
CG とはまた違った質感があって良い。
そしてなんといっても無重力空間の表現。
逆さで天井を歩いたり壁に立ったり。
今となっては CG で全部できちゃうのだけど やっぱりびっくりしました。
筋書きには意味を求めない方がいいです。
たっぷり余白が残されており自由に空想できます。
投げっぱなしとも言える。
起承転結にこだわる人は見ない方がいいです。
最初の猿に耐えられなかったら自分には合わなかったと思って切っても問題ないです。
私はあの猿の場面がめっちゃ好き。
モノリスにおっかなびっくり触るところがめっちゃツボ。
宇宙に行かなくてもあれで満足できました。
私はまだ骨を振り回して喜ぶ400年前の猿レベルということですね。
面白い作品か? 絶対見るべきか? と問われると、そこまでじゃないかなと思いました。
ものすごい映像表現なのは認めるけど、 only one ってわけでもないでしょ。
スクリーンセーバーとかインテリア映像だったら大活躍間違いなし だけど。
2001年が私にとって20年以上前という現実が厳しい。
現実の2001年がどうだったか答え合わせをするのは野暮だとは分かっているけど、 テレビ電話みたいに今となっては当たり前の技術を見ても驚かないんだよね。
考察サイトをみたら奥の深さにびっくりするかもしれないけど、事前情報無し初見ではそういう感想で終わりました。
眺めの会・4月下旬『市民ケーン』
まだ見れてない不朽の名作。
GW 映画祭りの期間中に巡ってきた眺めの会。
テーマに沿って不朽の名作と言われつつも今更感ありすぎて見ていない作品を選びます。
今回は『市民ケーン』です。
多くの人が人生のベスト映画の中に含めてくる作品。
タイトルだけは何度も耳にするものの、白黒の古い映画だからどうしても見る気がわかない。
そんなに影響力がある作品ならフォロワーもたくさんいて、知らない間にオマージュ作品を摂取しているに違いありません。
私が今更見たところで目新しさを感じないのではないかと心がブレーキを踏んでいます。
1941年公開ということは戦前の作品ですね。
視聴プラットフォームは Amazon プライムビデオ。
プライム会員特典でプライム会員は無料で視聴できます。
年齢レーティングは16歳以上。
字幕と吹き替えで相当悩みましたが 吹き替え版を選択しました。
市民ケーン。
1941年に米国で公開されたドラマ映画。
監督はオーソン・ウェルズ。
脚本ハーマン ・J・マンキーウィッツ、 オーソン・ウェルズ。
主な出演者はオーソン・ウェルズ、ジョセフ・コットン。
上映時間は119分で言語は英語。
年齢レーティングは PG 16+。
見終わった感想 思いっきりネタバレ。
とにかく引き込まれる。
フィクションではあるが故人の生き様を描いた伝記
この手のお話は一本調子で退屈になりがちだけど、 不思議と物語に引き込まれました。
なぜだかわからないが面白い。
主人公が死ぬところから始まって謎のメッセージを残すのはサスペンスドラマのよう。
謎を解くために過去の回想と現代の往復を繰り返してタイムトラベルしているよう。
観客の好奇心を煽り続けて 飽きさせない。
演出も面白くて 集中力切れそうなところでびっくりさせてくる。
例えば、平凡な回顧録に退屈し始めた頃に VTR がパチーンと止まったり鳥が羽ばたいたりと見ている側を油断させない。
随分挑戦的だと感じたので、これらの演出の中で一つくらいは世界初だったかも?
そして作中の情報密度が高い。
煙に巻かれているような胡散臭さが新劇場版エヴァンゲリオンのようでした。
余韻が深い………のか?
みんなが名作だと言うから何気ないところにも意味を見出そうとしてしまうよ。
なんか騙されている気がするけど。
結末までたどり着いて感動する人がいる一方で怒り出す人もいるんじゃないかな ?
自分なりに結論を下さないとすっきりしないので考察せざるを得ないんだよね。
人間はわからない現象に出会うと何とかして解釈しようとする。
何もない空白をどうやって埋めるかでその人の価値観が浮き出て見える。
感想を発表するのが怖い作品ですね。
ケーンの数奇で破天荒な人生が刺激的。
筋書きは面白いから野次馬根性強い人には楽しめると思います。
降ってわいた僥倖、 妥協なき信念、 恐れ知らずのマネーパワー。
まるでレオナルド・ディカプリオ主演の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を見た時のようでした。
後半になると近しい人との諍いが始まって見ているだけでイライラします。
喧嘩別れ、破滅、孤独、埋まらない渇望感。
何でも思い通りにできると思ったのに本当に欲しいものは手に入らない男は哀れな末路。
「見てごらん、あれが成金の最期だよ」
セレブって極端な人生だから面白いね。
結末の余白を考える。
聞き込み調査の結果「バラのつぼみ」は特別な意味などなかったと結論づけられました。
ケーンは時々突拍子もない事を口走るが、そのうちの一つだろうと言う結果でした。
「バラのつぼみ」は人生のほんの1ピース。
たったそれだけで何を表せるというのか。
そうまとめられて終わります。
そしてケーンが集めた膨大な遺品の中のガラクタが火にくべられます。
その中の一つから「バラのつぼみ」というメッセージが炙り出されました。
それは誰にも気づかれることなく煙に乗って空を登っていくのでした。
真相は全て藪の中。
煙に巻かれてモヤモヤする終わりでした。
煙突の煙で終わるだけに(笑)。
「バラのつぼみ」は本当に意味はない言葉だったのだろうか?
だとしたら浮き上がるあのメッセージは何だったのだろうか ?
実はあのガラクタの中に重大な真実が隠されていたのではないか ?
こんなので済むわけないだろ、真実を教えろ!
人は人生の中で色んな言葉を残す。
意味のある言葉も残すし、 ガラクタも残す。
そして嘘も残す。
自分の人生を自身の口から語ったとしても真実と限らない。
自分で自分に嘘をつくってなんぞ?!
それは往々にしてあるのです。
ケーンは人前で歌うのは嫌だと訴える妻に対して本気で君の為だと言い切っていました。
彼にとっては人の噂なんてどうでもよくて 、そして本気で彼女の歌に惚れこんでいました。
ところが近しい人から見れば そうではありませんでした。
彼は自分のため、端的に言えば成功させて感謝されるためやっていたのです。
言葉とはそんなあやふやなもんです。
ザナドゥーの宮殿に集められた骨董品は彼が残した言葉のメタファーではないかと私は考えます。
人々が価値があると感じた言葉だけが残されて無価値な言葉は燃やされる。
「バラのつぼみ」は彼にとっては真実だったかもしれない。
でも我々にとっては無価値です。
燃やされてもいいんです。
燃やされるべきなんです。
我々にとってはどうでもいいんだから。
そもそも「バラのつぼみ」を追いかけるきっかけになったのが'面白くて売れる番組を作るため'でした。
みんなが知りたいのは真実ではなく謎に満ちた与太話なのですね。
振り返ればケーンの新聞記事執筆テクニックがまさにそれでした。
戦争の気配がないと報告する特派員に対して戦争はこっちで作ると豪語したのを思い出しました。
「バラのつぼみ」の真実は我々の想像力で自由に膨らませることができます。
真実を語る人はこの世にはいないので。
徳川埋蔵金みたいに何年も引っ張れるコンテンツに成長するかもしれない。
あの番組制作はどんな方針で進んだのかな?
「特に深い意味はありませんでした」の結論で編集長は納得してくれたかな?
大衆に受ける番組を作るために「バラのつぼみ」の中に刺激的なスキャンダルをデッチあげたのでしょうか。
大手マスコミやエンタメ業界に近い人は過去の自分の仕事と照らし合わせて後ろめたい気持ちになりそうですね。
そんなところがこの作品の魅力なんだと思います。
さて、そんな謎に満ちたキーワード「バラのつぼみ」
私にとってそれより知りたい謎。
「市民ケーン」の「市民」の意味。
この映画のタイトルを初めて知った時から「市民」が印象的でずっと引っかかってたんです。
どんな純朴で哀れな市民が描かれているのか。
軽く30年以上は庶民をイメージしてたのに大富豪じゃん。
確かに政治家の汚職をすっぱ抜いて追い詰めていたし、市民の生活向上を訴えて選挙には出てたけどさ、 それが彼の人生のテーマではなかったよね?
原題を見てもCitiznだったから邦訳がおかしいわけではなさそう。
大富豪だって一人の市民ではあるけれど………?
平凡な一市民でも5000兆円あれば誰でもこうなると言いたいのだろうか。
確かにケーンは純朴な少年だった。
お金よりも大切なものを追いかけていた青年時代だった。
どこで失敗したのか。
いや、そもそも失敗したのか。
凡人はもっと自堕落で愚かだしな。
ケーンの綴りが kane で日本語的にはカネなのも深読みしすぎか。
GW 映画祭り『ベン・ハー』
ゴールデンウイークがやってきました。
昨年、 一昨年とGWは映画を見て過ごしました。
もう定例化しつつあるので GW 映画まつりと名前を付けて恒例行事にしましょうか。
選ぶ基準は「見るべきと言われているのに見てない作品」とします。
眺めの会よりもライトに見て気軽にコメントします。
今回選んだタイトルはチャールトン・ヘストン主演の『ベン・ハー』です。
あちこちで話題になって過去にも何度か眺めの会 の候補として上がっていたけどベタすぎて落選しちゃうんですね。
こんなの大好きに決まってるじゃん。
予備知識は「チャリオットで競争する」程度。
戦車戦といえば『ジョジョの奇妙な冒険・第2部でのワムウ戦』 が印象深い。
っていうか荒木飛呂彦もベン・ハーの影響であの展開になったに違いない。
ああいう戦いが実写で見れると想像しただけでワクワクしますね。
ベン・ハーは1880年に出版されたベストセラー小説が原作となっています。
何度か映画化されていますけど最も評判が高い1959年の作品を選びました。
もちろんプライムビデオで視聴可能です。
有料コンテンツとなっておりプライム会員とは課金して視聴します。
吹き替えか字幕かで悩みましたが字幕を選択。
上映時間は3時間42分。
途中の休息時間があるのでそこで区切って二日で見ました。
ここからはネタバレありの感想です。
いや素晴らしかった。
いいもの見せてもらいました。
圧倒的なスケールで古さを全く感じさせませんでした。
噂の戦車戦には息をのみました。
ジュダの数奇な運命がじっくり描かれていたのが良い。
ギリシャ神話の英雄とか、岩明均の『ヒストリエ』の主人公エウメネスのようでした。
奴隷に堕とされて数々の苦難を受けるが復讐を果たすというあるあるな展開。
どんな話でどんな感想だったか ?と問われたら 想定の範囲内のスペクタクルロマン展開で想像通りの気持ちというのが一番伝わりやすいと思います。
これは?と思ったのは奴隷の境遇が結構丁寧に描かれているところ。
竹馬の友にこんな仕打ちはないだろう。
怒りと悲しみの気持ちがいやが応にも高まります。
心優しい人は残酷すぎて見ていられないかも。
船こぎの仕事きついわ。
さぼったら鞭で打たれるし、きっと食事も減らされる。
私なら一日も持たないで諦めて処分されるね。
あれだけ酷使されても自由になれる保証は一切なし。
いったい何のために生きているのだろうか ?
絶望の中で復讐心を維持し続けることの困難さ。
ローマ帝国時代の海戦の様子がド迫力で描かれていて軍艦が好きな人は見ておいても損はないと思う。
船首からの体当たりで林立したオールが全部へし折られるの。
ただこの時は奴隷の船漕ぎに感情移入してるから怖いだけだけど。
船と鎖で繋がれて勝利以外に生きる道がない 呉越同舟とゆうか一蓮托生。
人権ゼロ、ただの動力装置。
もう一つ印象に残ったのは水を飲むところ。
ジュダは人生の節目で水を飲む。
我々にはただの水なんだけど、ここでのジュダにとっては冷たくて甘い神秘的な飲み物だっただろう。
砂漠を歩かされて水をもらえない場面では私までめまいがした。
ここで水をくれたのがキリスト。
キリスト教徒でもないのにキリストの慈悲に感動しちゃって 製作者の信心深さにも胸熱くなりました。
この物語はキリストが生まれた時代。
キリスト生誕の場面から映画は始まる。
それはリアリティを増すための演出かと思いきや、実は屋台骨はキリスト教の話でした。
それもそのはず、原作の副題は『キリスト物語』だったのです。
クライマックスはキリストが磔にされて奇跡を起こすところでした。
娯楽映画としては戦車戦で終わった方が切れ味がいいのだけど、宗教映画だからここからが本番なんだ。
戦車戦の方がオマケだったなんて!
【AutoHotkey】キーボードから N 秒後にクリックイベントを発生させる
目次
マウスクリックがおぼつかない時がある。
体のポジションがイマイチで指に力が入らずマウスクリックの口先生ことが増えてきました。
そんな時はプライムビデオとか YouTube を見てやり過ごします。
でも再生ボタンが押せない。
広告のスキップうざすぎ。
たった1クリックなのですけど。
これまでは1 Click なので何とか頑張ってやり過ごしていました。
頑張ればなんとかなる。
動画を見ながらもそもそ動いていると落ち着くべきポジションへずれていくので時間さえかければなんとかなるんだ。
でも最近はそのがんばりも虚しくなってきました。
Autohotkey を使えば 簡単に対処できますね。
面倒がらないでスクリプトを作っちゃいなよ、You !
早速実装。
クリックイベントを発生させるショートカットキーは Shift + PgDnとしました。
この組み合わせはブラウザのタブの複数選択などで使うことがあります。
キー割り当てを行うことでデメリットがありますが、私にとっては若干メリットのほうが大きいと判断します。
ショートカットキー入力してからクリックイベント発生するまでの猶予時間は12秒としました。
出来上がったスクリプトはこちら。
;12秒後に左クリックしてもらう。 ;マウスクリックできない時にスクリーンキーボードからの操作だけでクリックイベントを発生させる。 ;12秒は体内時計で数えて。 ;期待しないボタンをクリップされないように注意。 +PgUp:: SetTimer, delayleftclick, 12000 return delayleftclick: SetTimer, delayleftclick, off send, {LButton} return ;12秒後に右クリックする。 ;詳細は左クリックと同じ。 +PgDn:: SetTimer, delayrightclick, 12000 return delayrightclick: SetTimer, delayrightclick, off send, {RButton} return
左クリックだけではなく PgDnで右クリックできるようにしました。
やることは一緒ですからね。
ショートカットキーを検知したらタイマーをセットしてイベント送信するだけ。
ただ発生させるだけなら簡単ですね。
本当は怖いタイマークリック。
タイトルには N秒とありますが、スクリプト上では12秒で数値で直接指定する手抜き具合。
気の利いた人ならここでイベント発生までの残り時間を表示するなどのミス防止の仕組みを追加するのですが、私はユーザーを甘やかしませんw。
プログラマーが楽をするとユーザーが苦労する。
購入ボタンなど、押されて困る物が表示されていないことをくれぐれも確認して利用してください。
1時間かけて編集したページを閉じてしまっても誰も責任取ってくれませんからね。
途中キャンセルもできないので緊急時は関係ない所にマウスポインターを置いて空打ちさせてください。
イベント発生までの時間は12秒としました。
最初は7秒で使っていたけど、クリックしてはいけない場所が多いほど慎重にならざるを得ず操作がもたつく傾向があったので7秒では不安でした。
今のところ頻繁に使う機能ではなく、動画再生などのゆったりした目的で使うつもりなので待てない時間ではないと思います。
今回は考えなしに作っているので真似しない方がいいかも。
もっとうまい解決方法は対処している人がいると思いますよ。
この記事に登場するAutohotkey スクリプトについて
この記事の中で私が作成したプログラムは、全て自由に使うことができます。
詳しくはこちら。
新しい車椅子を作る準備が始まった
今年度最大の挑戦です!!
車椅子のアップグレード。
新しい車椅子を作って乗り換える挑戦をします。
今の車椅子を作ったのは10年前。
この車椅子には随分お世話になりました。
できればまだまだ乗り続けたいのだけど諸行無常。
いつかは壊れるものです。
まだ動いてはいるけど、もし壊れることがあったら修理不能。
メーカーは既に生産終了しており、 部品のストックがなくなっています。
もう何年も前から「壊れたら終わりだよ?新モデルへの移行は早めに」と言われていたにも関わらず、 自分の体が新しい車椅子に対応できる自信がなく及び腰になってました。
自分の体が今の車椅子の形に最適化されちゃってるので他の車椅子に乗る自分が想像できない。
長時間座っているだけならまだしも、 電動車椅子を操作して PC を楽しむことができるだろうか?
考えるだけで憂鬱。
だったのですが、今年は少し心境の変化がありました。
これまで頑張っていた電動スイッチのオンオフができなくなったのです。
それに合わせて テーブルに手を上げたり下げたりする動作もできなくなりました。
1年前の冬にもできなくなって諦めかけたけど、去年はあったかくなったらできるようになったんだ。
でも今年は無理。
コロナ騒動で腕が一回り細くなって確実に出来なくなった。
今はもう電動車椅子で前に進んで PC のマウスをクリックするだけしかやってない。
大抵の人は新しい車椅子を作る前はワクワクすると思うのだけど、私には不安要素しかない。
この乗り換えに失敗したら今の車椅子が壊れた時点で手押しの人に降格してしまう。
プロ野球選手の肘の手術みたいにナイーブな話だ。
とはいえ来年の冬はますます動きが悪くなることが予想されるし、動くなら今しかない。
ということで話を進めました。
そして今日、デモ機がやってきました。
今はそれに乗ってこれを書いています。
電動の用意できなくて手押しなので運転できるかどうかはまだわからないけど PC の操作はなんとかできるようです。
GW あけまで借りられるのでレンタル期間中はできるだけ乗るようにします。