ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

訪問歯科診療は通院が困難な障害者高齢者に欠かせないサービス。

障害者だからこそ歯を守ろう。

障害者高齢者の皆さん、歯を大切に守れていますか?

私は比較的重度の障害者ですが、この質問に No と答えなければなりません。
というのも、通院がいろいろ大変で2年くらい歯のメンテナンスが出来ていません。
座位を取ることが難しくなってきて手押しの 車椅子を背もたれ付きタイプに変えたところ、歯科医院の通路に通れなくなってしまいました。
通れないとは言いつつも、フットレストを外したり背もたれを倒したり起こしたりと四苦八苦すれば壁にぶつかりながら通れなくはないのですがね……通路を通った後も診察台への移乗も困難を極めて 現実的とは言えない範囲にはみ出してしまいました。
人を2人確保しなければ利用できそうになさそうと判断せざるを得ません。
そして、どうにも歯が痛いのならともかく、半年に一度の歯石除去という「行かなきゃやばい」わけでもないということで足がどんどん遠のくことになりました。
今年から施設のお世話になっていますが、施設側の対応でも予防のための通院は家族などの対応ということでした。

ということで歯科通院難民一人誕生。
これはもう虫歯になるまで待つしかありません。
と言いながらも最近立て続けに歯の着色と歯石の付着をあちこちから指摘されて気になるようになってきました。

なんとか うまい方法を考えねば…。

世間の障害者はどうしているか?

高齢化社会の現代です。
通院困難な高齢者がいないはずもありません。
これからはますます「治療が必要なのに諦める人」が増えるに違いありません。
実はこの問題、私だけの問題ではなく社会全体の問題なはずです。
調べてみれば、高齢者向けの施設の対応などがわかるかもしれません。

ということで本腰入れて各種方面に掛け合いながら自分でも調べてみることにしました。

検索キーワード車椅子+歯科受診とやってしまうと、スロープなどが付いた車椅子受け入れ可能近辺の歯科医がピックアップされるだけなので効果がありません。
近くのクリニックを見渡しても近年になって徐々に車椅子に対応できるようになってきた感じで、バリアフリー化は大きなアピールポイントになるようです。
多少の手助けがあれば立てる又は移乗ができる人はこの検索で十分でしょう。

施設+歯科検診のような検索ワードだと訪問検診の実績がヒットします。
受診と検診は違うんだな。
検診でできることは受診が必要か否かの判断まで。
検診だけなら年1回施設に来てくれるのだ。

施設+歯科受診など少しずつキーワードをずらしながら、引っかかったページをクリックして手がかりを手繰り寄せて行きます。
それらのうちの代表的なページはこちら。


shougaisha-shika.com

ida1926.or.jp

www.jmda.or.jp


すると気になるキーワードが…。

厚生労働省では要介護高齢者など通院や医療機関への搬送が困難な場合に行われる訪問歯科診療を推進しています

車椅子利用で治療を受けられる歯科医院を教えてください。 - 一般社団法人 日本筋ジストロフィー協会


まさにこれじゃない?
搬送が困難って書いてあるよね?
診療って書いてあるよね?

そうか。
私が求めるものは訪問歯科診療というのか。
サンキュー日本筋ジストロフィー協会!愛してるよ!


いつもの車椅子でもノープロブレム 訪問歯科診療。

それさえわかれば簡単です。
検索キーワード訪問歯科診療です。

www.houmonshika.org

これだ。
まさしくこれだ。
自宅に来てもらえるのなら、車椅子から移乗できない、車椅子を運べる自動車がない、福祉タクシーを呼んでみたら車椅子が自動車に乗らないなどの心配が一気に0になります。
そんな裏技があるとは思わなかった。

うちの地域にないかな?
いや、その前に自分が利用できるのか調べよう。

訪問歯科診療について参考になりそうな情報。

ここからはあやふやな情報を流しても良いことはないので、参考になりそうなページを紹介する形で行きたいと思います。
興味をもたれた方は身近な専門家やクリニックなどに相談するなど、 各自の状況に合わせた 情報収集をしてください。


まずは一番公式に近いであろう日本訪問歯科協会。

www.houmonshika.org


全体の流れを把握するのは、はじめよう!やってみよう!口腔ケアのページが詳しいです。
www.kokucare.jp

依頼すると、取り決めた日時に診療に必要な設備を車に積んで歯科医及びスタッフが指定の場所に訪問するという形ですね。


サービスの性質が"通院が困難な人"に対するものなので利用資格と言うか利用可能な条件が定められています。
主に要介護者と障害者ですね。
www.kokucare.jp


実際にサービスしている事業者のページも参考にしてください。
近隣でなくても依頼から受け入れ方、条件や価格帯などの参考になります。

www.takanawakai.or.jp

www.shibatadentalclinic.jp

www.dental-global.jp

i-home-dentalclinic.jimdo.com

どの診療所も、診療費+指導費+治療費 の三本柱の料金体制のようですね。
料金は法外なものではなく、 継続的に診療してもらうことが可能な価格帯に収まっています。
施設のような大人数だけでなく在宅にも対応してくれます。
夫婦合わせてみてもらうといった対応も可能なようです。
その場合は訪問料金だけは一人ぶんだけで済む模様。
歯石のクリーニングも対応してくれるところがあります。
これは事業者次第ですね。
訪問範囲は16 Km 以内となっている事業所が多いので、制度的に決まりがあるのかな?

近くに対応してくれる診療所がない。

訪問歯科診療について調べたものの、近くに対応している診療所がないこともあります。

うちの地域のことか!!

そんな時はどこに助けを求めて良いのか分からずに諦めてしまいがちですが、窓口がないわけではありません。
次のページによれば、地域の歯科医師会、 社会福祉協議会などの福祉関係の組織などに問い合わせると良いようです。
www.kokucare.jp
地域の歯科医院やかかりつけの医院などに直接相談しても良いでしょう。
その時には訪問歯科診療という言葉を提示した方が良いです。
歯医者に行きたい、歯医者がないといった訴えでは意外と動いてもらえません。
10年以上福祉サービスのお世話になりながらも誰も私に教えてくれなかったという時点でお察しです。
そういう仕組みがあるという話題を出してみると「うんあれね」と突然話が通じる当たり、福祉業界の人も万能ではありません。

福祉業界は歯医者さん業界のやる気がないわけではありません。
今回調べてみて、たくさんの専門家たちが真剣に取り組んでいることがわかりました。

採算性の問題で二の足を踏んでいる歯科医院もいるかもしれません。
多くのニーズがあると分かれば参入もありますし、困っている人が確実にいるとわかれば採算取れなくても持ち回りで引き受けてくれるかもしれません。
こういうのは黙っているのが一番いけません(自分の過去に目をつぶりながら)。
力を合わせて何とかしましょう。