ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

10連休には映画もよかろう。

10連休ともなると中だるみもありません?
レジャースポットはどこも混雑していて100%エンジョイできないし体力も使いますから少しくらいはゆっくりしたいですね。
ということで?
映画にでも行こうかと。
娘が!
ということで私は一歩も家から出ていませんが、娘が見に行った映画「キングダム
」を話題にしようかなと思ったのです。

キングダム コミック 1-53巻セット

キングダム コミック 1-53巻セット

なぜかって?
歴史、このブログのテーマの一つ。
それも中国史は私のホームポジション
たとえ漫画ベースでもフィクション要素が多くても興味を持ってくれるだけで嬉しいものです。
もっと深く楽しみたいなと思ったら読んで欲しい本がいくつもあります。


副読本的に用意しておきたいのは当時の地図ですね。
中国の歴史物語で一番つまずきやすいのが人名と地名が読めなかったり、人と場所の区別がつかなくて混乱して読み進められないことです。
それだけではありません。
国の位置関係がわからないと外交の駆け引き分からないです。
山と川のサイズ感と道がわからないと進軍ルートがわからない、必要な戦力の加減がわからない。
などと読み進めることにストレスを感じることになります。

史実で読み解く 「キングダム」の英雄たち (サンエイムック)

史実で読み解く 「キングダム」の英雄たち (サンエイムック)

この辺の2冊は地図を掲載しながら解説しているので知識の補助には頼りになるでしょう。

絶対押さえておきたいのは司馬遷史記ですね。

史記 全11巻セット (小学館文庫)

史記 全11巻セット (小学館文庫)

知識ゼロからの史記入門

知識ゼロからの史記入門

全くのビギナーには難しいので漫画の方が分かりやすいかもしれません。
中国の歴史漫画の大御所横山光輝先生が描いているので安心して読めると思います。
ただし完全にネタバレします。
歴史ドラマなので結果が分かっているのは当然。
むしろキングダムが史実と違う月末になったらファンタジー作品ってことになってしまいますよ。

戦国時代末期を語るなら史記くらい知ってほしいですよね(知識マウンティング)。

春秋戦国時代は何が正しいか全くわからなかった時代です。
政治に関する様々な議論が繰り返され、突拍子もないことを含めてチャレンジが行われました。
当然始皇帝を含めて周辺の王様達の決断には過去の失敗が参考にされているので100年くらいは歴史を遡って押さえておかないとしっくり納得できない決断もあるわけです。
どのエピソードも味わい深くて面白いです。
日本人にもなじみの深い逸話もたくさんあります。
キングダム関係なしに楽しめるはずなので是非とも読んでほしいですね。

次は Kindle 版で申し訳ないですが漫画東周英雄伝です。
コミックお求めの方は古本などでお求めください。

東周って何じゃいと疑問に思うのは仕方ありません。
始皇帝が活躍した時代の王朝は周王朝です。
一度外国からの侵略で断絶しているので厳密に言う時は西周と東周で呼びかけることがあります。
まあ細かいことはいいとして、周時代に活躍した人物を描いた作品だということです。
もちろん始皇帝も登場します。
連載中に読んでいたので古い記憶で申し訳ないのですが大変美しい迫力のある絵柄ですよ。

次は硬派な小説です。
少し難しいかもしれませんが宮城谷昌光先生は私が大好きな作家の一人で絶対オススメです。
その宮城谷先生が奇貨居くべしで有名な呂不韋を書き上げています。

奇貨居くべし (飛翔篇) (中公文庫)

奇貨居くべし (飛翔篇) (中公文庫)

一冊しか紹介されていませんが、完結までは文庫本5冊です。
お求めやすく読みやすいですよ。
政治的背景や文化などを含めながら世界観を作り上げるタイプの作家なので深い理解を得ることと思います。


少しは興味を持っていただけたでしょうか。
日本の戦国時代も面白いですが情熱では中国戦国時代も負けてはいません。
きっかけは何でもいいですから好きになっていただければ嬉しいです。