ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

人間の五感に挑戦するシリーズ第2弾フェイクチーズ。

先日テレビ CM だと思ったんですけどとろけるチーズを見たんですよ。
びよーんと伸びてるやつ。
とろけるチーズおいしいよね。
でも CM の演出だとしてもとろけ方が不自然すぎ。
アニメみたいな糸の引き方してるんですよ。
これは作り物かな。
チーズにもフェイク食品はあるんですかね?
値段もカロリーも高いのでフェイクを作る動機は十分にありますね。
ちょっと調べてみますか。

チーズにもフェイク食品があった。

簡単に見つかりましたね。
アナログチーズと言うらしいですよ。

ja.wikipedia.org

アナログはデジタルとかのアナログではなくて代替品くらいの意味らしいです。
一般的には豆乳チーズという名前で通しているらしく、その名の通り豆乳から作ります。
成分的には似たようなものなので完成度は高そうですね。
海外では区別がつかないと問題になることもあるらしい。
日本の場合、原材料名の表示が義務付けられていますし、主原料によって食品の分類を表示しなければならないのでアナログチーズがチーズとして流通することはありません。
あったとしても スライス豆乳みたいな商品名になるんだと思います。

入手するには。

普通に Amazon で売っています。

海外のビーガン向け製品を輸入したものだと思われます。
グルテンフリーでもあって糖質制限している人にも対応できるようです。
とっても意識が高い製品だけあってお値段もお高いですね。

こちらはまめまーじゅという商品です。

たぶん業務用なんでしょう写真が無骨すぎてまるでチーズには見えませんがメーカーの説明を見る限り完璧なアナログチーズです。
世界初の特殊製法だそうです。
ブロックタイプだけでなくクリームタイプもあります。

メーカーの商品説明を参照します。
www.fujioil.co.jp

豆乳メーカーが本気を出して開発したようなのでチーズらしさのクオリティは高いのではないでしょうか。
というのもチーズの値段が高い要因は発酵させる時間がかかるために生産性が下がることにあります。
それを避けて短時間で作るのがアナログチーズのメリットであるはずなのに、こいつは発酵させているそうですね。
1 kg 1400円を切るなら本物のチーズより安いよ。
少しくらいなら騙されてもいいですわ。

作り方。

作り方を調べます。
次の記事が詳しく分かりやすかったので参照しておきます。

ameblo.jp

作り方は比較的簡単。
固まる原理は簡単で豆乳鍋であっためて酢を入れれば化学反応で凝固します。
これなら一般家庭にある材料と道具でもすぐに作れそうです。
完成度を高めるために その他の材料も加えます。
粘り気を出すために白玉粉 、発酵の風味を出すための味噌、味を出すための塩、コクを出すための油といったところでしょうか。
海外では区別がつかないと猛威を振るうアナログチーズですが、我々日本人にとっては豆乳を固めたもの=豆腐という非常に身近な食材になりますので、騙すのは比較的難しいかもしれません。
形、調理法、味付けなどを工夫する必要がありそうです。
アレルギーならともかくお金とカロリーの節約目的での利用なら本物を混ぜる作戦もありですね。

アナログチーズのメリット。

フェイク食品ですが人を騙して儲けるためだけに生まれたわけではありません。
いくつかのメリットはあります。
最も大きいのが牛乳アレルギーなどでチーズを食べられない人が食べられます。
ビーガンと呼ばれる菜食主義者の中には乳製品すら NG とするグループもあるようですが、主原料が大豆なら安心して食べられます。
生活習慣病で制限されている人も OK ですね。
安定して大量生産できるようになれば安くて美味しいチーズ料理が食べられます。
一般家庭では本物のチーズと混ぜて節約することもできます。

まとめ。

今はまだ健康志向を発端に開発されていますが、乳製品が高騰化すれば製品開発に力が入り、よりクオリティの高い製品が投入されてくるはずです。
手加減なしに香料着色料増粘剤など混ぜられたら素人には区別つかなくなる時代も来るかもしれません。
チーズが美味しいのは心の満足感と背徳感が同時に体験できるところにあると感じています。
本物のチーズと上手に使い分けできるくらいに成熟してくれるといいなあと思います。