ぺんちゃん日記

食と歴史と IT と。 Web の旅人ぺんじろうが好奇心赴くままに彷徨います 。

漫画と漫画的表現の違い

ぺったんRの目的はwebで漫画を扱う(表示する)ことです。そこで問題になるのが「漫画とはなんぞや」ということです。漫画はこれまでの歴史の中で進化を積み重ね、もはやその表現技法は芸術の域にまで達しています。ひとくちに「漫画」といっても、原始的な物から先進的なものまで幅広くあるのです。漫画というキーワードでイメージするそれは、人それぞれに違います。

そこで私は、ぺったんRを紹介するとき、「漫画」と強く断定した形で使いません。ぺったんRはWebに親和性の高い状態で漫画を取り扱います。webニュースが新聞記事のレイアウトと同じでないように、販売サイトのデザインが折り込みチラシのレイアウトと同じでないように、ぺったんRが表現する漫画と製本された漫画も同じではありません。ぺったんRの表現技法は紙面の中で培われてきたそれとは明らかに違います。 多くの人が慣れ親しんだ紙面の漫画と比べてしまえば「退化」したと言わざるを得ない面もあるでしょう。特に目の肥えた日本人には「漫画」としては受け入れられないかもしれません。ぺったんRが「漫画」ではなく「漫画的」であるのはそれが故です。しかし、漫画を価値のあるコンテンツとしてwebに載せるためには、この変化をどこかで受け入れなければならないのではないでしょうか? 日本がこれまで育て上げた漫画文化をリセットするのはもったいない話ですが、 webでの漫画表現は紙面とは別なのですから、仕方ありません。

では、ぺったんRが取り扱う漫画的表現とはどんなものでしょう?

簡単に言えば「画像」と「テキスト」の集合です。このアプローチはすでに様々なサイトで実践されています。ボケてオモコロ特集などが良い例でしょう。これらのサイトは画像とテキストが区別されて配置されていますが、その気になればスタイルシートで表示位置を修正して画像とテキストを重ねる事は可能です。マンガ特有の「フキダシ」をテキストの背景として重ねれば、より漫画らしい見栄えとなるでしょう。ぺったんRはその辺に違いがあります。例として、次のスクリーンショットをあげておきます。

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これはスクリーンショットなので、一枚の画像ファイルですが、もちろん、ぺったんRが出力する内容はただのimgタグではありません。ペンギンの画像とフキダシの画像がそれぞれのimgタグで出力され、セリフの部分はテキストで出力されます。オフィスツールでオブジェクトを重ねたイメージに近いでしょうか。ぺったんRは、それをHTMLで出力するツールといってよいかもしれません。

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このペンギンのように、漫画に使うための画像をぺったんRでは「素材」といいます。素材はいちど登録してしまえば何度でも使い回せます。ソーシャルパワーを利用すれば、加速度的にコンテンツを作成できるでしょう。